パート仲間からセクハラの相談を受ける
芳美さんの職場はとてもオープンで、スタッフ同志も仲良しでした。ある日芳美さんは、数カ月前に入社したパートのSさんからLINEで相談を受けました。
「Sさんは明るい感じの人で、子どもが1人いました。ある日の夜、結構長文で相談されたんです。なんか長沼部長がことあるごとに言い寄ってきて困っている、という内容でした」
Sさんから届いた相談LINE(芳美さん提供)
Sさんは優しい性格のせいか、最初のうちは長沼部長の相談に乗るために、仕事が終わってからお茶や食事に付き合っていたそうです。相談内容は、奥さんと、その実家から相手にされず疎外感を感じている、離婚したい、そんなような内容とのこと。
気づいたら辞めていたSさん
「その後もSさんは何度も長沼部長に誘われたそうなんですが、ある日勤務先とは別のショッピングセンターの駐車場で、奥さんと子どもととっても仲よく買い物していたのを目撃したそうなんです。で、その後誘われたファミレスでいつものように家族の愚痴を言っている長沼部長に、仲睦まじい光景を目撃したことを思い切って言ったらしいんです。そうしたら、その日を境にSさんのシフトが極端に減らされ、数週間後、気づいたらSさんは辞めてたんです」
芳美さんはようやく気づいたそうです。自身も入社当時に同じようなことを長沼部長からされていたことを。そして、幸いにも長沼部長が数ヶ月後に一時配属転換で他店へ異動して難を逃れていたこともです。その後彼は元の店に戻り、悪循環は再開されたそうです。
「一部のパートさんが辞めていく原因、それは長沼部長のセクハラだったんです」