ソーシャルワーカーの給料や年収は?ボーナスはある?
給料は勤務先によって異なってきます。
市役所や福祉事務所などの行政機関、総合病院などで勤務している場合は一般的より高めなことが多く、施設や事業所で勤務している場合は低めのところが多い傾向が。
給与問題は長年の福祉業界の課題でもあります。
基本給・年収
大学を卒業後の 20代前半の初任給で18万円前後でした。社会保険料等を差し引いた手取りは16万前後です。
年収は賞与込みで、250万前後になります。(勤務1年目~2年目)
これらはソーシャルワーカーの一般的な額よりは低めですが、勤務先に加え、主任、係長などの役職があるかによって大きく変わってきます。
資格手当・夜勤手当
こちらも勤務先や役職によって変わってきます。
社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士等のいずれかの資格を所持している場合、毎月の基本給にプラス5000円〜支給されました。
夜勤での勤務がある部署は夜勤手当があります。金額は5000円~支給されます。
賞与
年に2回(6月・12月)基本給の約2ヶ月分が賞与として支給されます。2回分で約36万円(手取り32万)程度でした。
ボーナスの支給額も給与と同様に…
- 勤務先の規模
- 経営状況
- 本人の経験
- 勤続年数
で異なります。
ソーシャルワーカーの仕事のやりがいや魅力は?
『どちらが励まされているのか分からない!』まさにそう思うことが多く、難しい仕事だとはいえ、利用者から受ける恩恵はたくさんありました。
私が思うこの仕事のやりがいや魅力を以下でご説明します。
相手の人生に密着できること
利用者は、それぞれの障がいと向き合いながらも、懸命に生きられていると日々感じていました。
過去には行けなかった場所に行けるようになったり、これまで出来なかったことが出来るようになったり、日々前向きに生きている利用者にこちらが励まされていました。
そのきっかけに自分が携われていることに、喜びとやりがいを感じました。
自己成長に繋がること
利用者と関わる中で自分自身のことを見つめることができ、自己成長にも繋がりました。
最初は全く心を開いてくれなかった利用者と関わる際に、『どう関わってこう…』と考えながら行動を起こした結果、少しずつ距離が縮まっていき、心を開いてくれる瞬間までの過程でも学べることはたくさんあります。
- 辛抱強さ
- 冷静さ
- コミュニケーション能力
- コーディネート力
などが特に鍛えられました。
また、「ありがとう!」と感謝されることが多いので、自分への自信を感じられることも嬉しいです。
支援に正解がないこと
利用者の抱える状況や悩みは個人で異なることから、支援の正解というものがないところが、この仕事の非常に難しいところ。
しかし正解が無いからこそ、利用者の想いを第一とし、関連機関も一体となって正解を作っていけるところにやりがいを感じていました。
課題をクリアしたときの達成感を、利用者やスタッフ、関連機関と味わえる時が1番嬉しい瞬間でした。
スタッフ同士の絆が深まること
困難なケースに共に介入し、解決に向けて伴走するスタッフ同士の絆はとても深まりました。
バーンアウト(燃え尽き症候群)を防ぐためにも、辛い時や苦しいことも共感しあえる仲間や職場環境は、この仕事では何より大切になってきます。
実際に私も、当時の上司や先輩、同期にはとても助けられました。
オフの日も、共にリフレッシュしに出かけたりマラソン大会等に参加したり、当時は同期や先輩たちと楽しい日々を過ごしていました。
ソーシャルワーカーの仕事に向いてる人の特徴
『相手の幸せも、自分の幸せも両方大事!』
バーンアウトしやすい職業だからこそ、双方のバランスを調整できることが、この仕事を継続するために必要な鍵となります。
対人支援業務は、相手からの影響を受けやすい職であるので、自分の心の声を聴きつつ、仲間を頼りながら出来る仕事だと思うからです。
これを元に私が思う、ソーシャルワーカーに向いてる人を説明します。
ソーシャルワーカーを含め、福祉職は人の人生にとても密接に関わる職種であり、『人が好きで、困っている人の力になりたい!』と思われている方にはとてもオススメ。
特にソーシャルワーカーは、『相手の持っている力や、強みを存分に引き出せるか』に着目して支援を行うことが重要で、福祉の専門用語では、これをエンパワメントアプローチと呼んでいます。
支援を行う最中で、辛くなり投げ出しそうになることもありますが、相手と向き合い続ける信念が大切です。
1人で抱え込まず相談できる方
ソーシャルワーカーは困難な個別ケースを1人で担当することが多い為、バーンアウトに繋がりやすいと言われています。
時には利用者の感情に振り回されたり、攻撃を受けてしまったり、思うように上手くいかない事も多くあります。
私もついつい1人で抱え込んで、苦しくなったことがありました。
これを防ぐためにも他のスタッフに相談し、一緒に課題について考えてもらうことが大切です。
細かいほう・れん・そう(報告・連絡・相談)ができることも重要なポイント。
どうか1人で抱え込まないでくださいね!
コーディネート業務が得意な方
上記にも書いた通り、ソーシャルワーカーは様々な関連機関と連携を取る場面が多くあります。
また、その中でもソーシャルワーカーが中心となり、各機関の意見を取りまとめたり、連絡したりする場合が多くあるため、コーディネート業務が得意な方が望ましいです。
ケース会議においても進行役になることが多く、ファシリテーターのような位置付けでした。
マルチタスクが得意な方
複数の困難ケースを同時に担当することが多いことから、決して単純ではないこの仕事。それぞれの利用者の状態や課題の難易度も変わります。
これにより、頭の切り替えと整理する技が重要になります。私はシングルタスクなタイプだったことが分かり、困難ケースが続くと頭が混乱してきたこともありました。
業務を通じて、『自分がとのようなタイプで何が好きで得意なのか』など自分を知ることが出来ました。これは対人支援にあたって大切で、実際に利用者支援にも活きてきます。
自分の感情を大切にできる方
福祉職を目指される方は、『誰かの力になりたい!』と思われているような、心優しい方が多いように思います。
私はオフの日にも、気が付かない間に利用者のことをいつも考えていて、無気力状態になりました。
いわばこれはバーンアウト状態で、福祉職の人には非常に陥りやすい問題です。
当時は『私自身は何がしたいんだろう??』と考える余裕がなく、自分のやりたいことが分からなくなりました。
その結果、大好きだったソーシャルワーカーの職を一旦離れることにしたのです。
相手も大切ですがやっぱり自分も大切です。是非日頃から自分自身と向き合う時間を取り、心の声を聞いてみてくださいね。
オンとオフの切り替えが出来ることもポイント。
ソーシャルワーカーの仕事に向いてない人の特徴
それでは、ソーシャルワーカーの仕事に向いていない人の特徴をご紹介します。
ソーシャルワーカーは主に人と接するお仕事です。そのため、基本的に1人で働くのが好きという方は、あまり向かないお仕事でしょう。
自分の性格と照らし合わせながら、本当にソーシャルワーカーになりたいのか、自分に向いているのかを考える参考にしてみてくださいね。
人に興味がない
ソーシャルワーカーの仕事に向かない人の特徴の1つとして、人に興味がないというのがあります。
ソーシャルワーカーは、人に寄り添う仕事です。利用者の方は、ソーシャルワーカーを頼っていろいろな相談をしてくださります。
人に興味が持てないというのは、ソーシャルワーカーを含め、福祉職の仕事に向かないかもしれません…。
人に興味が持てなければ、相手の気持ちに寄り添うことも難しくなるでしょう。また、お仕事をしていても苦痛に感じるかもしれません。
しかし、人に興味が持てないという人は、自分で思いこんでいるだけだったりもします。それを決めているのはあなた次第でもあります。もしかしたら、なにか問題を抱えていて、無意識に人を遠ざけているのかもしれません。
人は1人では生きていけないものです。今までは人に興味がなかったという人でも、これから少しずつ周りとコミュニケーションを図るうちに克服できるかもしれません。
気配りが苦手
気配りが苦手という人も、ソーシャルワーカーの仕事には向かない人です。
ソーシャルワーカーの仕事では、相手のプライベートな問題と向き合うことが多い仕事です。相談を受ける際は、相談しやすい環境を作ることも重要になります。
他人に内容を聞かれることがないように気を配ったり、表情や適度な相づちをうってあげるなど、話を聞く態度にも気を使っています。
ソーシャルワーカーの仕事では、他の仕事よりもとても細やかな気配りが必要になると言えそうです。
自分ならどうしてほしいのかなどを思い浮かべながら、相手の立場になって話を聞く姿勢を心がけると良いでしょう。
自分に自信がない
自分に自信がないという方は、ソーシャルワーカーの仕事に向かない人の特徴です。
もしもあなたなら、自分に全く自信がない態度の人に大切な悩みや困りごとを相談しようと思うでしょうか?
ソーシャルワーカーの仕事は利用者さんとの信頼関係を構築していく必要があります。
ソーシャルワーカーの仕事で利用者さんや上司に怒られて、さらに自信をなくしてしまう人もいます。こういったことがあっても、ある程度へこたれずに自信を持ち続ける強さも必要です。
しかし、自信は自己肯定を上げることで回復できることも多いです。ずっと自信がないという状態が続くのは、誰にとっても辛いことでしょう。自分が喜ぶことをしてみたり、もう一度、自分を見つめ直してみることで、回復できるかもしれません。
対応力が低い
対応力が低い方も、ソーシャルワーカーの仕事には向かない人が多いです。
ソーシャルワーカーは、様々な問題に直面することも多い仕事です。利用者さんは性別も年齢も、境遇も人それぞれです。悩みの種類は多種多様です。
実際にサービスを利用してみないと利用者さんに合っているかもわかりませんし、途中で状況が変わることもあります。常にその時の状況や聞き取りを行いながら、臨機応変に考えていく必要があるでしょう。
また、なにか問題が起きたときには、利用者さんや家族からクレームを受けることもあるかもしれまん。
とはいえ自分の考えだけに固執するのも上手くいかない原因になることがあります。あくまで臨機応変に。時には人の意見も聞きながら柔軟に対応する能力を身に着ける必要があります。
ソーシャルワーカーの仕事には、これという正解がないのが難しいところでもあります。それだけ、対応力が求められる仕事であるということを理解しておきましょう。
1人でする作業が好き
ソーシャルワーカーの仕事は、利用者さんと向き合う仕事であり、またチームワークでもあります。けして1人だけでは完結することができない仕事です。
ソーシャルワーカーは、医療従事者の方たちや役所・福祉施設の方など、様々なサービスや職業の方と利用者さんを繋ぐ役割を果たす必要があります。
そのため、「1人で黙々と仕事をしたい」「1人で作業する仕事の方が好き」という方は、基本的にはソーシャルワーカーのお仕事は向かないでしょう。
しかし、今まで経験したことがないからそう思っていたり、経験をしたことがないから苦手に感じるという人もいるはずです。
チームワークは経験を積んで努力することで、身につけられる能力なので、ソーシャルワーカーの仕事に興味があるという方は、経験を積み苦手意識を克服することで、楽しく働けるようになるかもしれません。