前作『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』(KADOKAWA)から3年、kemioさんがさらにバージョンアップ。『ウチらメンタル衛生きちんと守ってかないと普通に土還りそう』(KADOKAWA)は老若男女、世代関係なく胸に刺さります。キラキラ光る氷の欠片みたいな言葉で綴られる人生哲学は、小難しくないからこそスーッと浸透していくのです。
(画像は本書より抜粋、以下同じ)
とびきり美味しいかき氷を食べたあの感じ、蜜みたいに甘くて、時にひんやり厳しくて、さわやかに目が覚める、といったところ。天真爛漫なキャラに見せて、とても懐が深いkemioさん。ひとりにひとつ、唯一無二のランウェイを軽やかに歩くコツ、おしえてもらいませんか。
kemio26歳、いろんな自分を抱きしめる
23歳の時kemio さんは「悲しい自分も騙しながらとにかく進んでいこう」という精神だったと言います。26歳になった今は「悲しさも自ら自分の中に招待して、静かに見つめて、いろんな自分も抱きしめ認めていくほうがいい」と思っているそうです。どんな考えがあってもいいし、どれが間違いとか正しいとかもありません。ただ3年で、kemioさんの慈悲の心が豊かになったのでしょう。
「終わる時は終わる」と開き直ってみる
10代の頃は20代になったらラクになる、20代になったら30代はもっとマシ、30代になったら……、と私達は先の未来に夢を託し、今いる自分をないがしろにしてしまいがち。とはいえ過去も未来も、今ここにいる自分の延長なのです。Kemioさんから最初のエールはこちら。
★自分は自分でTakingケア。人からどう思われるかなんて、「終わる時は終わる」の開き直りで新生kemio爆誕した
Kemioさんも「自分誰?」って怖くなったといいます。情報過多な時代で人との交流はSNSが中心、対面で話す機会が激減した今、外から見えている自分と本当の自分のギャップに苦しんで、ついに「自分誰?」って壁にぶつかります。
でも、みんなの中にいるあなたはみんなのもので、あなたのものではありません。あなた自身が見つめるあなたこそが、最高にナチュラルなはず。「自分が自分のためにここにいてあげないと、大切な誰かのことさえ守れないの」そう、まずは自己愛に自己中になりましょう。