5. 屈斜路(くっしゃろ)湖【弟子屈(てしかが)町】
北海道ではサロマ湖に次ぐ2番目に大きい湖で、カルデラ湖としては日本最大の大きさを誇る淡水湖。湖畔からは日本一の大きさを誇る中島に遮られて全貌を見ることができないほど大きな湖です。
周辺は火山地帯となっているため温泉も多く湧いています。屈斜路湖の湖底からもお湯が湧いており、湖岸を掘るとお湯が出てくる「砂湯」が人気です。ベンチのある場所で砂を掘ると、自分だけの天然足湯の出来上がり!夏場は、水着を着て野天風呂を楽しむ人の姿も見られます。
6. 鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ【鶴居(つるい)村】
特別天然記念物であるタンチョウを絶滅から守る目的で運営されているサンクチュアリ。タンチョウの生態を間近に観察することができるスポットとして、野鳥愛好家やカメラ愛好家などが足繁く通っています。近年は外国人観光客も急激に増えているそうです。
釧路湿原に餌が乏しくなる10〜3月の冬季間、生態を壊すことのない程度に給餌活動を続けてきた故・伊藤氏のおかげもあり、今では順調に生息数が増加しているとのこと。このサンクチュアリには毎年400羽ほどが餌を求めて飛来してきます。タンチョウが越冬する草地のそばにはネイチャーセンターもあり、タンチョウの生態を詳しく知ることができます。
大きなものでは140cmもあるというタンチョウ。間近で見ると存在感も抜群です。ことわざや昔話に出てくるほど古来から日本人に親しまれてきたタンチョウの美しい自然の姿には、大変興味深いものがあります。
7.納沙布(のさっぷ)岬【根室市】
日本で一番早い日の出スポットとして有名な岬で、離島を除けば日本の本土最東端に位置しています。
たとえば、6月の根室の日の出は午前3時半頃であるのに対し、沖縄県那覇市は午前5時半頃と、2時間も早く日の出を迎えます。そのため、毎年元旦には日本一早い日の出を見て御利益にあやかろうと、全国から観光客が押し寄せています。
岬の先端には道内最古の灯台があり、根室沖と北方四島の未来を見守ってくれています。
8. 尾岱沼(おだいとう)【別海(べつかい)町】
知床半島と根室半島の中間に位置する別海町のなかでも、28kmにも及ぶ日本最大の砂嘴である野付湾一帯を総称して尾岱沼と呼んでいます。北海シマエビ漁の打瀬舟は情景溢れる尾岱沼の風物詩となっているほか、アザラシや白鳥の飛来など、自然豊かなエリアです。
トドワラ
尾岱沼の景勝地と言えば野付半島の「トドワラ」と「ナラワラ」があります。砂嘴の先端の方に見られたトドワラは、海水の浸食により立ち枯れたトドマツのことで、白化した木の幹だけが点々と立っている荒涼とした景観で観光客を魅了していました。
しかし長い間の浸食により現在ではほとんどの木が流されたり倒れたりしてしまい、トドワラらしい男性的な力強い景観は見られなくなってしまいました。
今では、かつてのトドワラの姿を思い起こさせる浸食の痕跡と残った幾つかの幹が見られるほか、整備された木道の周りに咲く北海道らしい季節の花が楽しめるスポットになっています。
ナラワラ
野付半島の付け根から少し入ったところにはナラワラが見られます。トドワラ同様、こちらではミズナラが立ち枯れており、木の幹がトドマツより細くて白いため、女性的で優美な雰囲気を醸し出しています。
尾岱沼には、トドワラ・ナラワラのほか、厳寒の冬の朝に見られる四角い太陽など、ここでしか見ることができない絶景がいくつもあります。