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2019/08/30

私の個人年金保険を解約したら返戻金はいくら?計算法を紹介

(写真=PIXTA)
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個人年金保険は、ゆとりのあるセカンドライフが送れるように、老後生活資金を計画的に準備できる商品です。一定の金額を貯めるために、数十年の長期間にわたって保険料を払い込む契約内容にする場合が多いですが、長い間にはいろいろな事情で解約を検討する場面が出てくるかもしれません。個人年金保険を解約した時に受け取る解約返戻金について解説します。

個人年金を途中解約すると受け取れる返戻金とは

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貯蓄性のある保険を途中で解約した時に、保険会社などから払い戻されるお金のことを解約返戻金といいます。

契約者が支払った保険料は、将来の年金や保険金の支払いのために、保険料のうちの所定の割合を責任準備金として積み立てられています。しかし、一部はほかの契約者の死亡保険金や、契約を維持するためにかかる費用としてあてられます。

解約するまでの期間が長いほど責任準備金の運用される期間が長く、解約返戻金も多くなります。けれども、解約するまでの期間が短い場合は、責任準備金からさらに解約に関する手数料が控除されることになっています。したがって、ごく短期間で解約した場合には、解約返戻金は全くない、あるいはあってもごく少ない金額になります。個人年金保険はできるだけ途中で解約しないことが大切ということですね。

個人年金解約時の返戻率と計算式

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個人年金の返戻率とはどういうものでしょうか? 計算式をご紹介します。

返戻率とは支払保険料総額に対する受取額の割合

返戻率とは支払った保険料に対して、どれくらいの金額を受け取ることができるのか、その割合を表すものです。個人年金保険のパンフレットや商品説明のページに、「一時金で受け取るときの一括受取率 〇〇%」、「年金として受け取るときの年金受取率 □□%」などと書かれているのを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。その場合の一括受取率や年金受取率とは、払込保険料総額に対する年金原資や年金受取総額の返戻率を表しています。

個人年金の商品ごとに規定などが異なりますので返戻率は異なっていますが、返戻率が大きい方が受け取る金額の割合が多いということになります。契約前にここをチェックしておきましょう。

返戻金の計算式を紹介

返戻率を求める計算式は、
返戻率=受け取る年金の総額÷支払った保険料の総額×100
となります。それでは、保険料払込期間中に解約した場合の返戻率はどのようになるのでしょうか?

アフラックの個人年金保険を例にとってみました。

☆契約年齢:25歳 女性 保険料:月払い2万円 10年確定年金 60歳払込満了・年金受取開始
 
年齢 契約期間 払込保険料 解約返戻金 返戻率
28歳 3年 72万円 54万1,878円 75.26%
45歳 20年 4,80万円 4,62万2,421円 96.30%
52歳 27年 6,48万円 6,50万6,439円 100.40%
54歳 29年 6,96万円 7,06万6,151円 101.52%

この契約内容の場合ですと、返戻率が100%を超えるのは契約から27年後、29年で上限になります。解約せずに年金として受け取ることができれば返戻率は上がります。

返戻金を受け取った場合は確定申告が必要?

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個人年金を解約して返戻金を受け取った場合には、支払った保険料の総額より解約返戻金の方が多いとき、差額に課税されることになります。

一時所得の課税対象となる金額を求める計算式は、
{(解約返戻金-支払保険料総額)-50万円}÷2 
となります。

確定申告の必要のない給与所得者の場合、一時金で受け取る際には、その年に受け取った他の一時所得と合わせて、課税対象となる金額が20万円以下であれば、確定申告はしなくてもよいということになっています。

計算式に当てはめてみると、他に受け取った一時所得がなければ、解約返戻金と支払保険料の差額は90万円以下の場合ということですね。

個人事業主など、普段から確定申告をしている方は一時所得があった場合には、20万円以下でも確定申告は必要になります。

解約するかどうかは慎重に検討を

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個人年金を保険料支払い期間中に解約すると、多くの場合、解約返戻金は支払った保険料総額よりも少なくなります。保険料を払えない、お金が必要などやむを得ない場合もありますが、解約しようか考えるときは、他に解決方法がないかを検討してみましょう。

予定利率という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 予定利率とは責任準備金の運用利回りのことです。予定利率が高いと、運用で得られる利益が高いので返戻率が高く、その分保険料が割安でお得な個人年金といえます。

予定利率の目安になる標準利率は1996年4月時点では2.75%でしたが徐々に引き下げられ現在は0.25%になっています。ご自分が加入している個人年金の予定利率を確認してみてください。

保険料を減額する、契約者貸し付けを利用する、保険料の支払いを止めて払い済みにする、などの方法で対応できる場合もあります。他の支出を減らすことはできないでしょうか?

解約する気持ちがはっきりと決まったら手続きをしましょう。その後、あらためて積み立てを再開しましょう。個人年金以外にも方法はありますから大丈夫です。

文・藤原洋子(ファイナンシャル・プランナー)

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