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2019/07/11

貯蓄型保険ってお得なの?デメリットは?資産形成に役立つ賢い保険の選び方

(写真=Still AB/Shutterstock.com)
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“万が一の時の保障”と“貯蓄”という両方の目的を備えた「貯蓄型保険」は、資産形成にも役立つといわれています。しかし、一石二鳥だとよく考えずに契約すると痛い目を見ることになるかもしれませんよ。これから貯蓄型保険への加入を検討している人のために、貯蓄型保険の仕組みや種類、メリット・デメリットなどを解説します。

貯蓄型保険の基礎知識を学んでおこう

(写真=Watchara Ritjan/Shutterstock.com)

貯蓄型保険の仕組み

「貯蓄型保険」は、死亡時や重度障害を負った時などに保険金が給付されるのに加え、満期保険金や解約返戻金を受け取れるという「保障+貯蓄」両方の役割を担っています。保険の内容や加入した時期などによって差はあるものの、支払った保険料と同程度か多めの金額をもらえることもあるため、資産形成手段の一つといえるでしょう。

「貯蓄型」と「掛け捨て型」の違いは?

貯蓄型保険と比較される保険の種類に「掛け捨て型保険」があります。

「貯蓄型」は、あらかじめ決められた満期時の満期保険金や、保険期間中に解約した時などの解約返戻金を受け取れる保険商品です。「終身保険」や「個人年金保険」が代表的で毎月の保険料はやや高めとなりますが、確実に一定の金額が戻ってきます。

一方で「掛け捨て型」は、満期保険金や解約返戻金のようなお金は基本的に戻らず、戻ってもごく少額である保険商品です。病気やケガによる入院・手術に備えることが主目的の医療保険やがん保険が中心で、保険料は安いのが特徴です。

貯蓄型保険の3つの種類

(写真=9nong/Shutterstock.com)

一口に貯蓄型保険といっても、商品ごとにそれぞれ特徴が異なります。基本的には次の3種類に大別できるでしょう。

終身保険タイプ

保険の保障期間が被保険者(保障の対象者)の一生涯にわたっており、期間中に解約すると「解約返戻金」を受け取ることができるというもの。「終身保険」が代表格です。「終身保険」には、条件付きのため保険料が低めに設定されている「低解約返戻金型終身保険」も含まれます。通常の「終身保険」と比べると、加入から一定期間は解約返戻金が少なく設定されていますが、その期間を過ぎればかなり増えるのが特徴です。

養老保険・学資保険タイプ

保険の保障期間があらかじめ決まっていて期間満了時に被保険者が生存していれば満期保険金を受け取ることができるもの。「養老保険」は、死亡保険金と満期保険金が同額であり、満期時までに被契約者が亡くなった場合は家族に死亡保険金が入ります。

「学資保険」も、被保険者である子どもが18歳など所定の年齢時に生存していれば契約者である親に満期保険金が支払われます。特約などを付ければ契約者が亡くなった場合でもその後の保険料が免除され、満期保険金も受け取ることが可能です。

個人年金保険タイプ

老後に備えて保険料を積み立てておき、一定の年齢に達すると給付金を受け取ることができるもの。被保険者が亡くなった場合は、すでに払った保険料の金額に応じた死亡給付金が基本的に支払われます。

貯蓄型保険のメリット・デメリットを考える

(写真=Watchara Ritjan/Shutterstock.com)

最大のメリットは保険料が戻ること

貯蓄型保険のメリットはいくつかありますが、保険料が掛け捨てにならず戻ってくるということが最大の魅力です。「終身保険」の場合、一定期間を過ぎれば支払った金額より多めの保険金を受け取ることができます。もし途中で解約したとしても、金額が減る可能性はありますが解約返戻金は戻ります。

「養老保険」や「個人年金保険」については、老後の生活設計を支える大きな備えとなります。今後は公的年金だけで老後の生活を賄うことは難しいとされていますが、こういった貯蓄型保険があれば心強いといえるでしょう。

契約後は自動的に保険料が引き落とされ積み立てられていく仕組みなので、計画的な貯蓄が苦手な人でも長期的に将来に備えることが可能となります。

また、貯蓄と同時に、万が一のことが起こった時や重度障害を負った時に保障してもらえることも大きなメリットとなります。基本的に契約が始まった時点から適用されるので安心ですね。

デメリットは長期での契約や保険料の高さ

貯蓄型保険のデメリットとして、払い込み期間中に解約した場合などには支払った保険料よりも受け取る保険金額のほうが少なくなることが挙げられます。契約内容で異なるものの、保険料より多い解約返戻金を受け取るには長期間で契約を続けることが必要です。

また、満期保険金や解約返戻金が戻る保障が付いていることから、毎月の保険料は高い傾向にあります。そこが掛け捨て型の保険商品とは大きく違う点といえるでしょう。

貯蓄型保険が向いている人・向いていない人

(写真=Andrii Oleksiienko/Shutterstock.com)

こんな人は貯蓄型保険に入るべき

手元にお金があると使ってしまう人や、計画的に貯金することが苦手な人には、自動的に積み立てや資産形成ができる貯蓄型保険をおすすめします。なかなか貯蓄はできないものの扶養家族がいて不安だという人も、万が一の時の保障もあるので入っていると安心です。

貯蓄型保険に向いていない人

計画的に貯蓄できる人にとっては、長期でないとメリットが低い貯蓄型保険の活用度は低いかもしれません。払い込む保険料もかなりの金額になるため、別の資産運用に自信がある人は資金をそちらに回すことも選択枝となります。

逆に、余裕資金がなく早期に解約する可能性がある人もおすすめできません。

貯蓄型保険に加入する際に見るべきポイントは?

(写真=Fariz Alikishibayov/Shutterstock.com)

貯蓄型保険を選ぶ際に重視したいのは、保険金額や払込期間、毎月の保険料などをどう決めるかです。まずは加入する目的を確認したうえで、家計に大きな負担をかけることなく続けられるかという範囲で設定しましょう。

また、「契約者が支払う保険料の総額」に対する「支払われる保険金の総額」の割合を示す「返戻率」も重要です。積み立てたお金がどのくらい増えて戻ってくるかの目安となるものなので、各商品のパンフレットを比較して検討してください。

長期にわたる保険料の支払いを1度にすべて払い込んでしまう一時払いや一括払いという手法もあります。これを使えば返戻率は上がりますが、よほどお金に余裕がないと難しいといえます。

さらに、あらかじめ解約返戻金の受け取り額や時期をしっかりと確認することも重要です。解約の時期によっては解約返戻金が払込保険料の総額を下回ったり、そもそも受け取れない場合もあります。

老後資金の貯蓄が目的なら「iDeCo」や「NISA」も検討を

老後資金のための貯蓄が目的なのであれば、貯蓄型保険以外の金融商品を検討してみるのもよいかもしれません。

個人型確定拠出年金の「iDeCo」は、毎月一定の金額を積み立てながら保険や投資信託といった金融商品を運用することで、60歳以降に年金または一時金を受け取ることができます。全積立金額が「所得控除」の対象で、運用で得た利益なども「非課税」になります。

「NISA」も少額からの長期積み立てや分散投資を行なう個人投資家のための税制優遇制度で、毎年120万円の非課税投資枠が設定されています。金融商品の種類や年間購入金額、非課税期間などは決まっていますが、初めて投資に挑戦する人にはおすすめです。

資産形成に着手するうえで重要なのは、できるだけ若いうちに始めることと長期運用で増やすという視点を忘れないことです。じっくり検討したうえで、自分に合ったものを選びましょう。

文・渡辺友絵(ライター・編集者)

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