皆さんご存知のようにアメリカは広大な国土を有しています。そのため地方によって季節ごとの気候は大きく異なります。筆者がCA時代に多くのアメリカの都市を訪れた経験から、地方ごとの四季や気候の特徴、おすすめの時期などをご紹介します。

場所によって全然違う!地方ごとに違うアメリカの季節と特徴

(写真=PIXTA)

東海岸

東海岸の有名な都市といえばニューヨーク。ニューヨークは日本と同様に、四季が比較的はっきりしています。冬の寒さはとても厳しく、氷点下10度を下回ったり、大雪が降ったりすることもあります。

摩天楼といわれるビル群を吹き抜ける風によって、体感温度はさらに低くなりますので、暖かい服装に加えてニット帽や耳あて、ホッカイロも活躍してくれます。日本の四季ではまだ秋の11月頃から、10度を下回る日が多くなるので、冬のコートを持っていくことをおすすめします。

一方、8月は30度を超えることも多くなりますが、週や日によって寒暖の差が激しいので、調節しやすい服装で行かれるとよいでしょう。

西海岸

西海岸では、ゴールデンゲートブリッジで有名なサンフランシスコ、ハリウッドやビバリーヒルズなどがあるロサンゼルスなどの都市が有名です。

ロサンゼルスとサンフランシスコは、ともにカリフォルニア州に位置する都市です。カリフォルニアは暖かい地域というイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかし、サンフランシスコは寒流の影響により夏でも20℃に届かないこともたびたびあります。筆者も国際線に乗務し始めた頃に頻繁にサンフランシスコを訪れ、その肌寒さに驚かされた一人です。また、1月から3月頃は雨が多くなります。

一方、ロサンゼルスの夏にあたる6月から8月頃は非常に日差しが強いので、帽子やサングラスが必須アイテムです。湿度が低く、空気がカラッとしていて温暖な過ごしやすい気候のロサンゼルスですが、2月から3月頃は雨が多くなります。とはいえ、カリフォルニアは雨が少ない地域ですので、折り畳み傘などがすぐに手に入らないこともあるため、日本から持って行くのがおすすめです。

南米に近い地域

ロッキー山脈の南端に位置し、州南部はメキシコと国境を接しているアリゾナ州。観光地としてはグランドキャニオン国立公園が有名です。

グランドキャニオン国立公園を訪れるには、ツアーがおすすめです。小型機やバスなどを使ってラスベガスからグランドキャニオン・サウスリムへ向かい、現地での約3時間見学をするという日帰りツアーや、アリゾナ州の州都であるフェニックスから、飛行機で約1時間移動したフラッグスタッフからの日帰りツアーなどが人気です。

夏は日差しが強いため、日焼け止めやサングラス、帽子などで日差しの対策をしてください。空気は乾燥しているので、女性は日本から使い慣れたスキンケアセットを多めに持っていくことをおすすめします。州ごとの「今」の天気や気温は、オンラインで気軽に調べることができますので、訪れる際にはチェックしてみてくださいね。

ニューヨークやカリフォルニアなどの地方別!訪れるのにおすすめの季節

(写真=PIXTA)

ニューヨーク

ニューヨークを訪れるのにおすすめの季節は、秋から冬にかけてです。秋のセントラルパークの紅葉は圧巻です。大都会の真ん中に広がるセントラルパークにある木々が、赤や黄色、オレンジなどに染まります。色づいた木々が自然の素晴らしさを感じさせてくれ、ビル群と調和したその美しい風景が、都会にいながらにして私たちを癒してくれます。

ニューヨークの冬は寒さが厳しい分、空気が澄んでいてイルミネーションが美しく、アメリカのホリデーシーズンを感じることができるのでおすすめです。

また、ニューヨークでの楽しみの一つがお買い物という方も多いのではないでしょうか。11月のブラックフライデーから年が明けるまでは、セールが多く開催されるので、お買い物を楽しむのにももってこいの季節です。

カリフォルニア

サンフランシスコは年間を通して気温差があまりないので、雨の多い季節が終わり、少し暖かくなってきた5月から10月頃がおすすめです。どの季節も少し肌寒いので、カーディガンやパーカーなどの羽織ものを持っていると良いでしょう。

ロサンゼルスは、夜には気温が下がりますが、年間を通して温暖な気候なので、オフシーズンと言える時期はあまりありませんが、2月から3月は雨が多いので、避けた方が良いでしょう。

地域ごとに大きく違うアメリカの季節を楽しもう

(写真=PIXTA)

アメリカを訪れる目的は「観光」だけでなく、「留学」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。一口に、留学と言っても、短期留学と、長期留学でも、季節や気候に対する考え方は変わってきますよね。

短期留学の場合、夏や冬に厳しい気候になる地域でも、気候の良い時期を選んで留学することで、気候の厳しさに苦労することは避けられます。長期留学で数年単位の留学をされるのでしたら、比較的気温の変化の少なく温暖なカリフォルニアなどが学びながら生活するのに適しているのではないでしょうか。

筆者の友人で、最先端の街で興味のある分野について深く学びたいと、ニューヨークに留学した友人がいました。しかし、ニューヨークの冬の寒さに耐えられず、泣く泣く留学を断念することとなったのですが、実はその友人は沖縄出身だったのです。

地域によって大きく違う、アメリカの季節。四季によって様々な表情を見ることができます。観光で訪れる場合も、留学で訪れる場合も、気候に関する情報を事前に確認して出発することで、皆さんのアメリカ滞在がより楽しいものになるでしょう。

文・片岡かこ(CAメディア ライター、マナー講師)

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