世の中には食費の節約方法がたくさんありますが、いろいろな方法を実践してみるものの長続きしないという人は案外多いと思います。ストレスがたまってしまう、疲れてしまうなど、継続できない理由は人それぞれですが、共通するのは「自分に合った節約方法ではないから」ということではないでしょうか。ここでは、節約タイプ別に気を付けるポイントを挙げながら、無理せず自然と食費を節約できるようになるコツを解説します。

食費の節約が長続きしない3つの原因

(写真=PIXTA)

何事も、「今日から頑張ろう!」と思い立った日は張り切って行動するものですが、だんだんとモチベーションが下がり、いつのまにか三日坊主になってしまうなんてことが起こりがちです。節約も同じで、無理なく自然と節約生活を継続するためにはきちんと意識することが重要です。ここでは、「食費の節約」に視点をあてて、ありがちな長続きしない原因を挙げてみます。

無理に自炊しようとしている

料理が苦手なのに最初から3食自炊をしたり、遠いスーパーへ特売のために一生懸命通ったりしても、それが好きでない限りはただの負担になってしまうので長続きしません。特に料理に慣れないうちは、献立を考えるのだけでも一苦労。はじめからたくさんのことを取り入れようとするとストレスが多く楽しみがなくなってしまいます。

「食欲」や「空腹」と上手に付き合えていない

食欲は我慢しにくいものです。たとえば、急に極端な食事制限を始めると、どうしても脳がエネルギーを欲するため、反動やリバウンドを起こしやすくなります。

コンビニに寄る癖や外食をなかなかやめにくいのも、それ自体がストレス発散になっていたり、空腹時の習慣になってしまっていたりするからでしょう。すでに確立された習慣を変えるのは大変ですが、たとえばストレス発散方法を変えるなどして、だんだんと節約しやすい食習慣にシフトしていくことが重要です。

明確な目標設定がない

節約というのは、「1ヵ月5万円貯金する」「食費は月2万円以内に抑える」「夕飯だけは節約レシピで手作りする」などの具体的な目標があったほうが頑張れます。しかし、「1,000万円貯金する!」など、最初からあまりにハードルが高いと達成のイメージがわかず、逆にモチベーションを下げてしまう可能性もあります。目標は「頑張れば達成できる」程度の小さなステップにすることをおすすめします。

最初から大きな目標を設定しなくても、小さな目標を小刻みに達成することで大きな成果を上げやすくなるでしょう。

3つのタイプ別!食費を節約する生活のコツ

(写真=PIXTA)

食費の節約を無理なく続けるために、タイプ別に生活の工夫の仕方を紹介します。自分の当てはまる項目を参考に、日々の生活に取り入れてみてください。

自炊が苦手なタイプ

「これを機に料理の勉強をしよう!」と思っていたとしても、料理ができるようになることと、節約の習慣を身につけることは別の目標なので、料理が苦手な人は最初から無理をしすぎないことが重要です。例えば、まずは白米やお茶だけ自炊し、おかずはお惣菜の特売品を買うなどしてみましょう。安くて美味しいお店が見つかると、気付かぬうちに少しずつ出費を減らせる可能性もあります。

そのうちに「これは自分でも作れるかも」「頻繁に買うから自分で作ってみよう」などといったお気に入りのお惣菜が見つかったら、レシピを真似して作ってみると楽しい節約になります。たまに自炊をすると、毎日自炊するよりも逆にコスパが悪いという考え方もありますが、冷蔵庫にある食材で料理ができるようになることは節約上級者になるための一つのステップにもつながります。

食材を買いすぎてしまうタイプ

食材は必ず使い切れる量だけ買いましょう。たとえば買い物に行く曜日を決めるなどして、1週間単位で使いきれるだけの量にとどめるのがコツです。買い物に出かける頻度を減らすだけでも、無駄遣いのリスクを抑えられます。

また、できるだけ事前に献立を決めておくと、余計な食材を買わずに済むでしょう。肉や魚は冷凍保存を上手に使って、安い日にまとめ買いするのもおすすめです。

コンビニや外食が多いタイプ

忙しかったり料理が苦手だったりして自炊が負担になる人ほど、コンビニや外食で結構お金を使っています。1日で数百円ならたいしたことないと思いがちですが、月単位や年間で考えると万単位で無駄遣いが見えてきます。

たとえば「土日は外食してもいい」とか、「1日あたりのコンビニ予算は500円」などと自分なりのルールを具体的に決めておくと長続きしやすいでしょう。お酒の席やお付き合いも最小限にしてみると、目に見えて節約効率が上がります。

我慢が苦手な人はいったん立ち止まる努力を

そうはいってもコンビニでどうしてもスイーツやお菓子を買いたくなることもあるかもしれません。そんなときは、いったん何も考えずに買わずに帰ってみると、案外時間が経てば経つほど忘れてしまうものです。つまり「食べたい」という脳からの信号を強制的にいったんリセットすることで、衝動買いを抑え、特にストレスなく「買わなくてもいいかな」と思えるようになります。

美味しそうなものを見ればどうしても食べたくなってしまうので、そもそも店内に入らないというのもひとつの方法ですね。

飽きやすい性格の人はネット活用がおすすめ

(写真=PIXTA)

1人ではなかなかモチベーションが保てない人は、SNSや家計簿アプリ、ブログなどを利用して第三者に協力してもらうと楽しく節約生活を続けられることでしょう。目標を宣言しあったり、進捗を共有して励ましあったり、あるいは節約上手な主婦から料理のワザを教えてもらったりするなど、仲間がいたほうが頑張れる人にはおすすめです。

文・木村茉衣(ファイナンシャル・プランナー)

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