日本最大のフリマアプリといえばメルカリ。ヤフオク!のフリマサービスや女性に大人気だったラクマ(旧フリル)を抑え、国内で最も利用されているフリマサービスとなりました。メルカリはアプリをインストールするだけで簡単に出品・販売ができ、誰でも利用できる反面、利用者層が広くトラブルに巻き込まれやすいのも事実。ここでは、メルカリでトラブルに巻き込まれたときの対処法などを中心に解説します。

メルカリの使い方

(写真=metamorworks/Shutterstock.com)

アプリをインストールしてすぐに利用可能

メルカリはとてもシンプルな操作で出品や購入ができるように設計されています。まずアプリをインストールし、簡単な会員登録を済ませたらすぐに利用が可能です。

注意点としては、メルカリでは1人1アカウントと決まっているため複数のアカウントを所持することはできません。また一度作ったアカウントは個人情報と連携されるため、アカウントの作り直しはできないので注意しましょう。

購入者は手数料不要

メルカリでは商品が売れた際、販売手数料が販売額の10%かかります。売れたときに販売額から引かれるので、売れなければいくら出品しても手数料はかかりません。購入者は基本的に無料で利用できますが、決済方法によっては手数料がかかることもあるので前もって確認しておきましょう。

出品の流れと注意点

(写真=Art_Photo/Shutterstock.com)

まずは売りたいものを撮影します。アプリを立ち上げ、出品ボタンを押して商品の画像を撮影します。画像を設定したら、あとは商品の説明を入れるだけで簡単に出品することができます。画像は、トラブルを避けるためにできるだけ鮮明に、実物の色味や形が伝わるように撮ることが大切です。

画像は撮影後に明るさなどを加工することもできますが、やりすぎると実物とかけ離れてしまい購入者からのクレームが出る元になります。サイズや状態を丁寧かつ正直に明記することも、上手に売るためのコツです。写真の引用による著作権侵害には十分注意しましょう。

また、禁止されている出品物についても前もって確認しておきましょう。例えば新品であることが証明できない下着や許認可のない化粧品などの出品は禁止されています。

購入者の場合

(写真=BaanTaksinStudio/Shutterstock.com)

アプリを起動し、検索画面で欲しいものを探します。詳細検索ができるので、商品のカテゴリーやサイズ、状態などを指定して一覧にすることが可能。並び替えもできるので、出品の新しい順や価格順など自由に設定して比較できます。

購入までの過程で多くみられるトラブルは主に「値下げ交渉」です。メルカリでは販売金額の値下げ交渉をする人が多く、フリマならではの良さとはいえ度が過ぎるとトラブルに繋がります。たとえ匿名でも言葉のマナーに気を付け、常識の範囲内での交渉にとどめましょう。

購入するときの注意点

(写真=paulaphoto/Shutterstock.com)

写真だけではわからないことなど、購入前に確認したいことがあれば必ず納得するまで質問するようにしましょう。なかには悪質な出品もあるのも事実。トラブルに巻き込まれないために、出品者の評価を参考にするのも一つです。

また、よくあるトラブルに「横取り行為」と呼ばれるものがあります。これは他者が値下げ交渉をして成立したものを、販売金額が画面上で変更されたところで第三者が横取りする行為のこと。よく見かける「○○様専用」とあるものは、こういった横取りを防ぐために出品者の判断で記入しているケースが多いです。

出品トラブルの例

(写真=PR Image Factory/Shutterstock.com)

メルカリは利用者の多さゆえに以下のようなトラブルが多くみられます。実際に巻き込まれたときに慌てないよう、対応方法を知っておくことが大切です。

専用出品・取り置き・キャンセル

メルカリ公式としては、専用出品や取り置き行為は禁止していないものの、原則は最初に購入した方と取引することと定めています。つまり「専用出品を別の人に買われた」「取り置きしたのに購入されなかった」などのトラブルはサポートしてもらえません。あくまで自己責任であるということを忘れないようにしましょう。

購入後の発送トラブル

「購入したのに発送されない」「発送済みなのにキャンセルされた」「到着しているはずなのに受取通知をしてくれない」など、出品者にとっても購入者にとっても発送トラブルはつきもの。どうしても困ったら運営事務局に問い合わせるようにしましょう。なんらかの解決策を提示してもらえます。

到着後のクレーム

商品が到着し、楽しみにしていたにもかかわらず「写真と実物が異なる」「違う商品が届いた」「思っていたより状態が悪い」「匂いが気になる」など、クレームの多くは到着後に発生するといっても過言ではありません。なかには「似合わなかったので返品したい」など、理不尽なクレームによって評価を下げられてしまうことも。

また、梱包にも注意が必要です。封筒に入れただけでは、雨に濡れて破けてしまうかもしれません。発送する商品は必ず防水・防塵のためにビニールなどの袋に入れ、そのうえで梱包するようにしましょう。

もしトラブルに巻き込まれたら

(写真=PRPicturesProduction/Shutterstock.com)

メッセージで相手と話し合いをする

メルカリでは評価前にメッセージでやりとりすることができます。双方の評価が終わらないと、お互いの評価内容は見ることができないので、まずは評価前にメッセージで話し合いをすることが一つ目の手段です。

悪い評価は一度付いてしまうと通常は変更することができず、アカウントの作り直しもできないため、できるだけ避けたいもの。なかには無言で悪い評価を付ける人もいるので、出品の際に「購入後に何かあれば評価前にメッセージをください」と前もって記載している人も多くいます。

面倒なようですが、可能な限り事前にトラブル防止の策を打っておくことも大切です。

運営事務局に問い合わせをする

執拗な返品・キャンセルを迫られるなど、話し合いで解決しない場合は事務局に問い合わせることが可能です。運営への問い合わせも、すべてメッセージでのやりとりのみ。電話窓口はありません。

その分、メルカリには疑問を解決できる投稿型の公式Q&Aサイトがあります。同じようなトラブルで困っている人の対処法を見ることができるので、参考にするとよいでしょう。

トラブルを防ぐため最低限のマナーを大切に

(写真=BaLL LunLa/Shutterstock.com)

お金が関わる取引では、自分がどんなに気を付けていても、避けられないトラブルが発生してしまうことがあります。取引の際には、相手を見極めることも重要。善処しても解決できない場合は、事務局を頼りにすると解決の糸口につながるかもしれません。出品の際には状態を正直に明記する、購入するときは非常識な交渉をしないなど、最低限のマナーは守りたいものです。

文・木村茉衣(ファイナンシャルプランナー)

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