キャバクラで豪遊したり、都知事選に出馬したりと、「日本一炎上しがちな夫」こと起業家の家入一真(いえいり・かずま)氏と31歳で離婚し、現在はエッセイストとして活躍中の紫原(しはら)明子さん。

紫原さんは、サラリーマンだった夫が起業し、駆け上がるように資産10億円を超える華やかな生活を送った経験がありますが、「どんなに夫の稼ぎが良くても自分に経済力があったほうがいい」と語ります。

紫原さんにとってお金とは?そして今、自分の人生を生きやすくするために私たちにとって大切なこととは?

新しい家族論をつづったエッセイ『家族無計画』の著者でもある紫原さんに、DAILY ANDS編集長のくすいともこが公開インタビューを行いました。その様子を全3回にわたってお届けします。

「上」となる今回は、紫原さんの講演をご紹介。家入氏との出会いから結婚、現在に至るまでを語っていただきました。

この公開インタビューは2017年6月6日、スルガ銀行とDAILY ANDSが、東京・六本木ミッドタウン「d-labo」(同行が運営)にて共催しました。

出会い系サイトで知り合い、18歳で結婚

※以下、紫原さん談

私は今年35歳になるのですが、結婚をしたのは18歳でした。私は福岡の出身で、当時は私立高校の生徒でした。私自身もまわりも、すごく恵まれていました。

ただ当時、私にはぬくぬくした環境への葛藤がありました。そんな中、インターネットでは、同世代なのに全然違う境遇にある人の日記がアップされたりしていて、そういうある種、「尖った」人たちが私にとっては輝いて見えたんです。今でいう「中二病」ってやつですよね。

そんな中、高校2年生のとき、出会い系サイトで、当時はサラリーマンだった夫と知り合いました。

女子高生が登録すると、来るのはいやらしいメッセージばかりです。その中で元夫は、「芸術の話をしよう」と。彼も中二病だったんですね。お互いバカだったんで「カッコいいなあ」と思いました(笑)。

初めて会ったときは、20代なのにおじさんだなと思いました。元夫は引きこもりの時期が長かったので、かなり緊張していたらしく、タバコを何本も吸いながらコーラを飲んで、チョコレートパフェを食べていたんですね。そのときはかわいいなと思いました。

それまで私は、学校に行かないこともありました。でも彼との恋愛によって突然生き生きとしだしたんですね。反抗的になった私のことを親は本当に心配していましたので、いい方向に変わったことに喜んでくれました。ですから大学進学しないで結婚したいと言ったときも、応援してくれたんです。