運賃の割引が魅力的な航空会社の株主優待。どの航空会社の株を買うか迷いどころだが、JAL(日本航空)の場合、グループ各社(日本トランスオーシャン航空・日本エアコミューター・琉球エアーコミューター)の便にも株主優待が適用され、賢く使うことでお得度もさらに増す。ここでは、株主割引も含めたJAL株主優待の賢い使い方を紹介しよう。

JALとANA、株主優待はどちらがお得?

航空会社の株主優待で目玉となるのは、なんといっても運賃の株主割引だ。国内の航空会社ではJAL(日本航空)にするか、ANA(全日空)にするか迷うところだが、沖縄や鹿児島の離島が好きな人ならJALがいいだろう。

なぜなら、JALの株主割引券はJAL本体の国内全路線だけでなく、JALグループの日本トランスオーシャン航空(JTA)、日本エアコミューター(JAC)、琉球エアコミューター(RAC)でも使えるほか、フジドリームエアラインズ(FDA)、天草エアライン(AMX)との共同運航便にも使えるからだ。

日本トランスオーシャン航空の主要路線は羽田-石垣便や羽田-宮古便、関空-石垣便など、日本エアコミューターは鹿児島離島便、琉球エアコミューターは沖縄離島便となっている。

日本トランスオーシャン航空や日本エアコミューター、琉球エアコミューター各社の株主割引券は、それぞれの自社便でしか使えない。

株主優待を受けるための最低投資金額は時期によって違う

JALの株主割引を受けるには、3月末時点なら100株以上を、9月末時点なら200株以上を保有する必要がある。3月16日現在、JALの株価は4,340円なので、この株価で3月末時点保有による搭乗優待を受けるのに必要な最低投資金額を計算すると、43万4,000円となる。

保有株数が多いとそれだけ発行される株主割引券は増えていくが、3月末時点の株主と9月末時点の株主では枚数が違ってくる。

3月末時点の株主だが、100株以上で1枚、300株以上で2枚、500株以上で3枚、700株以上で4枚、900株以上で5枚、1,100株以上で5枚プラス1,000株超過分500株ごとに1枚、10万株以上で203枚プラス10万株超過分1,000株ごとに1枚——となっている。

一方、9月末時点の株主については、200株以上で1枚、400株以上で2枚、600株以上で3枚、800株以上で4枚、1,000株以上で5枚、その後は3月末時点の株主と同じく、1,100株以上で5枚プラス1,000株超過分500株ごとに1枚、10万株以上で203枚プラス10万株超過分1,000株ごとに1枚——となる。

全体として見ると、3月末時点の株主のほうが、もらえる枚数的にお得な印象だが、株数によってはどちらも同じ枚数となるので、枚数にとらわれず、適切な売買タイミングを見て購入したほうがいいだろう。

3年(7基準日)連続で長期保有している株主には追加で株主割引券が発行される。その際、300株以上で1枚、1,000株以上で2枚、1万株以上で3枚の追加発行となる。