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2018/11/04

イーサリアムはどうなる?仮想通貨の将来性を見極めるポイント

(写真=Steve Heap/Shutterstock.com)
(写真=Steve Heap/Shutterstock.com)
2018年9月時点でイーサリアムはビットコインに次ぐ時価総額第2位の仮想通貨である。また「ICO(Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開)の基軸通貨」でもある。しかしイーサリアムの将来性が約束されているわけではない。それはなぜか。今後どういう評価を得るのだろうか?

ICOの大半でイーサリアムが使われている

イーサリアムの代表的な特徴としては、スマートコントラクト技術の実装と分散型アプリケーションプラットフォームが挙げられる。こうした技術を搭載したイーサリアムは、比較的短期間で低コストの資金調達手段であるICOに非常に適した技術だった。その結果、多くのICO案件でイーサリアムベースのトークンが採用されることになり、ICO市場の拡大に貢献した。

2018年9月14日現在の仮想通貨時価総額ランキングをみると、合計時価総額は2,037億9,243万5,316ドルのうち、第1位はビットコイン(BTC)で1,134億3,913万1,663ドル(55%)、第2位がイーサリアム(ETH)で221億6,010万852ドル(11%)、リップル(XRP)の112億1,766万3,781ドル(6%)と続く(CoinMarketCapによる)。

一方、ICO市場では大半のプロジェクトでイーサリアムベースのトークンが採用されている。イーサリアムにはERC20という統一規格が用意されており、独自のトークンを発行する際にERC20に準拠させれば、同規格のトークンウォレットを利用できるなどの汎用性を持たせることができる。さらに、ERC20のセキュリティ機能を強化した規格であるERC223やERC721も実用化されており、イーサリアムベースの規格はICOの標準規格と言っても過言ではない。

イーサリアムのスマートコントラクトと分散型アプリケーションプラットフォームという基盤技術、イーサリアムのプラットフォームを利用した新しいトークン発行の容易さ、そしてイーサリアムの汎用性こそが2017年にICO市場急拡大の原動力となったのだ。

スマートコントラクトとブロックチェーンが変えた契約の世界

ICOという新しい資金調達手段の基盤技術であるスマートコントラクトとブロックチェーンとはどういうものなのだろうか。

代表的な仮想通貨であるビットコインは、もともと世界共通の通貨または決済システムとして開発された。ビットコインは開発当初からデータ処理の安全性を高めるための技術であるブロックチェーンを実装しており、この技術はその後、イーサリアムやその他の仮想通貨をはじめとしたIT金融サービスの根幹になっている。これによって、取引内容をブロックに書き込み、自律的に次のブロックに繋げていく非中央集権的システムの構築が可能になった。

ビットコインに続いて開発されたイーサリアム(仮想通貨名「ETH/イーサ」)は、分散型アプリケーションを実現させるためのプラットフォーム構築を目的としており、イーサリアムは一連のプロジェクトの名称であった。

この分散型アプリケーションのための技術として導入されたのが、スマートコントラクト。取引履歴がブロックチェーンに書き込まれるだけでなく、自動的に契約を執行するためのプログラムなどをマイニングできる点や、マイニングされたデータの偽造や改ざんが不可能である点が最大の特徴だ。

イーサリアムの特徴として次に重要なのは、ブロックの生成スピード、つまり取引承認スピードが大幅にアップしたことだ。ビットコインのブロック生成時間は約10分、イーサリアムは理論上、約15秒とされる。これによって処理できる取引量が増大したことも、イーサリアムベースのプラットフォームがICOで多く採用されてきた理由だと言えよう。
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