4.認知症と診断された場合の対応方法

【獣医師監修】ネコに認知症はある?疑われる行動や飼い主の対応方法を解説
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

検査の結果、飼い猫が認知症の可能性が高いと診断された場合、どのような対応をとれば良いのかと不安に思う飼い主さんは少なくないと思います。

まずできることは、飼い猫の様子をよく観察することです。どのような症状が出ていて、それにより生活にどのような支障が起きているのか、それらをよく観察し獣医師に共有、相談するとよいでしょう。家庭での適切なサポートの仕方などのアドバイスを獣医師からもらい、飼い猫の状況に合わせた環境を整えていけると良いですね。

例えば認知症に多く見られる行動に対する対応策としては、以下のようなことが挙げられます。

トイレの失敗が増えた

→トイレのふちが高い場合、運動機能の低下から今までのトイレが上手くまたげず、粗相につながっている可能性もあります。そのような場合には、ふちの低いトイレに替えてみるのもひとつの手でしょう。

また、家の複数個所にトイレを設置し、猫が行きたいときにトイレがすぐ近くにあるという環境をつくるのが効果的な場合もあります。

ただ、夜泣きなどは飼い主さんの対応だけではなかなか改善しないこともあります。その場合には、病院で症状を軽減させる薬や抗不安薬などを処方してもらうことも。

ペットの認知症に関連するサプリメント(DHAやEPA)を市販で購入することもできますが、サプリメントの効果についてもまだまだ研究途中で分かっていないことが多いのが現状です。こちらもかかりつけ医に相談した上で、与えるかどうかの判断をするようにしましょう。

5.猫に長生きしてもらうためのポイント

【獣医師監修】ネコに認知症はある?疑われる行動や飼い主の対応方法を解説
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

15歳をすぎると「長生きですね!」などと言われることも増えてきますが、飼い主さんは「このままずっと健康に、一日でも長く生きてほしい」と願うものですよね。

少しでも長く、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を維持しながら共に暮らしていくために飼い主さんにできることはどんなことがあるでしょうか?
押さえるべきポイントを紹介します。

長生きの秘訣

秘訣1 外出させない

平均寿命が長くなった室内飼いの猫に対し、野良猫の平均寿命は今でも5年ほどと言われます。理由としては、外では交通事故にあったり、他の猫から病気をうつされたり、というリスクが多くあるからです。飼い猫も外出することで、それらの危険に遭う可能性は充分にあります。中でもウイルス感染する確率は高いと言われており、猫エイズなどはワクチンでも防ぐことができません。
ときに命にもかかわるウイルス感染を予防する一番の対策は、外出させないことです。

秘訣2 ワクチンの接種

外出させない場合でも、野良猫が遊びに来るなど、飼い主さんの知らないところで飼い猫がウイルスに感染してしまう経路はいくつも考えられます。ウイルス感染を防ぐには、ワクチン接種も重要です。

秘訣3 定期的な検診

飼い猫の様子がいつもと違うときはもちろん、一見して問題がなさそうな場合にも病気が進行している場合はあります。猫は不調や痛みが出ても、そのことを隠そうとする習性があるためです。
定期的な検診で健康状態をチェックすることは、病気の早期発見に役立ちます。

6.まとめ

猫にも認知症はあります。飼い猫が認知症かどうか、早期発見するためのキーワードは“様子、行動の変化”です。

普段から飼い猫の様子をよく観察し、定期的に病院で検診を受けるなど、猫の変化に気づける習慣、環境づくりを普段から行うことが、愛猫との穏やかな日々を一日でも長く続けられる土台づくりとなります。


提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)

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