ナンパでも学歴&会社自慢に上から目線
さらに中島さんをドン引きさせたのが、彼ら新郎友人の女性出席者へのアプローチ。親戚でもないのに各テーブルをお酌して回り、やんわりとナンパしてきたそうなのですが……。
「第一声からうっとうしくて、『どうも、○○(学校名)の××(名前)です』と挨拶してくるんですよ。フツーに『友人の××です』でいいじゃないですか。
で、新郎がいかに優秀かをベラベラ話し始め、その流れで『僕はぜんぜんダメでなんとか△△に就職したんですけどね』と自分語りを始めて。もちろん、その勤務先もかなりご立派で、それを言いたくて前フリとして新郎を褒めてたのがバレバレなんです。
で、『今度同僚や同業種のヤツらとの飲み会に来ませんか? 僕なんかよりずっとハイスペックなヤツがたくさんいるんで』と名刺を渡してきたので、『はぁ』と気のない感じで受け取ったんですよ。そしたら『気後れすることないですよ。飲みの席での会話は本当にバカですから(笑)』とか言ってきやがって。
この、“自分たちは気後れするほどのハイスペックだけどレベルが下の人間にも合わせられるよ”的な奢(おご)り、最高にキモくないですか? 『気後れしてるんじゃなくて引いてるんだよ!』と言ってやりたいのをグッとこらえ、なんとかやり過ごしました」
その後も自慢は続き、新郎新婦の歴史をまとめたムービーでは、またもや想定どおり入学式や学祭など母校の名前がドンとうつった画像で学歴を再アピール。最後の新郎による謝辞にも「エリートになれたのは両親のおかげ」といった内容が盛り込まれており、かなり食傷気味となったところでやっと披露宴は幕を閉じたそうです。
「晴れ舞台で自分の輝かしい経歴をアピールしたい気持ちはわかりますが、限度ってものがありますよね。『実は自分の中身に自信がないから経歴に頼ってるのでは?』と思っちゃいますよ。
ともかく、“エリート”を自負している人たちが、『自慢話や人を見下した発言は不快感を与える』という人間関係の基本を理解していないことに驚いた一日でした」
―闇系結婚式エピソード― vol.5
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<TEXT/丸本綾乃、イラスト/鈴木詩子> 丸本綾乃
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