MAPウーマンキャリア事業責任者・菊池華恵さんインタビュー後編。女性専用転職エージェントサービス立ち上げに至った経緯、ライフステージが変わっても働くことを諦めたくない20代女性へ伝えたいことは?
転職活動の伴走者として、心がけていること
私に限らず、MAPグループのアドバイザー全員に言えることですが、それぞれがお持ちの価値観や将来のビジョンについて、かなり深いところまでお聞きするようにしています。もしかしたらこれまでのご経歴や保有資格など、履歴書上に出てくる要素よりも重要視している部分かもしれません。
人それぞれ、仕事に対する価値観は違って当然です。私のようにずっと現場で動き続けたいという人間もいれば、ライフステージの変化に応じて働き方も柔軟に変えていきたいという人もいる。
女性は特に、結婚・出産などきっかけとして転職活動に踏み切る方が多い印象があります。働き方も生き方も多様化する現代、どんなスタイルがいい悪い、正解不正解と簡単に割り切ることはでません。
一番大切なのは、自分が何を望んでいて、どうなりたいか。面談の場で私たちコンサルタントが投げかける質問に答えながら、心の深いところに潜んでいる想いを言語化することで、
「自分の中にこんな価値観や希望があったんだ!」
と気付かれる方はとても多いです。その発見は転職活動を始めるにあたってとても大切なので、希望職種や条件面以外に、仕事に求めている「真の要望」を徹底的にお聞きするように心がけています。
女性専門転職エージェントを立ち上げた理由
MAPの転職支援サービスを利用される求職者の約半数は女性です。当然、従来のサービスでも女性の転職を数多くお手伝いしてきたのですが、かなり深いところまでご自分のことを話していただき、想いを徹底的に深堀りする、言わばカウンセリングスタイルの面談をしていると、同性のアドバイザーのほうが話しやすい、本音を伝えやすいのではないかと感じる場面は多々ありました。実際に女性アドバイザーを希望する声もありました。
また、まだ20代前半くらいの年齢の方、つまりこれから本格的なキャリア形成をしていく段階から、将来的に長く働ける自分になるために転職したいという女性もとても多くて。
今後起こるであろうライフプランの変化に影響されず、社会で活躍し続けたい。そんな考えを持った女性が年々増えていると、ここのところ強く感じていました。
MAPには現在子育て中の時短社員やリモート勤務の女性社員がいます。子供が小さいうちはどうしても勤務時間に制約ができてしまいますが、短時間しか仕事にコミットできない分、集中力がすごい。仕事に対する熱意も、他の社員に決して引けを取らないんです。
制限のある条件下でも働くことを諦めたくない、限られた時間でできうる限りのパフォーマンスを上げるぞ!という気概のようなものを本人から感じ、他の社員とは違った働き方でも能力を発揮できる環境を整えたいと強く感じました。
ライフステージの変化に左右されない強いキャリアは女性の財産になる
現在在籍している時短社員は営業経験があるので、本人は第一線で営業に携わりたいという希望がある。一方、小さな子供が2人いるため時間的リソースが足りず、キャリアを活かせる場がないことに悩んでいました。確かに、私たちアドバイザーの仕事は、夜間にお客様との面談が入るケースが多く、早く帰宅しなくてはならない彼女には難しい。
でも、発想を少し変えれば、時短でも営業経験を生かして働くことは可能なんです。
彼女は現在スケジュール調整や資料作成、電話での面談やメールや対応などの営業アシスタント業務をメインに、遠方にお住まいのお客様との電話面談等、一部営業領域の業務も担当しています。
働く時間に制約のある社員の業務範囲を明確にし、無理のない範囲で高いパフォーマンスを発揮してもらう。これは本人にとっても他の社員にとっても、そして経営側にとっても非常にチャレンジングな試みではありました。それでも現場に協力を仰ぎながら試行錯誤し、一旦仕組みを作ってしまえば後はうまく回っていく。子育て中のママでも、フルタイム勤務が難しくても、これまでの経験を存分に発揮する道が必ず開けてくるんです。
ライフステージの変化に左右されない強いキャリアは、必ず財産になります。
20代の早いうちから広く社会で通用する経験を積んでいれば、スキルを武器にして働き方も選べるようになるんです。
どんな状況になっても通用するキャリアを早い段階から作っておきたい。将来を見据え、自由に働き方を選べる自分になりたい。そんな声を受けてスタートしたのが、女性専用転職支援サービス「MAPウーマンキャリア」なのです。