努力しているのになかなか契約が取れず、営業成績が悪いままでは辛いもの。営業成績が伸び悩む際は、どうして成約に至らないのか原因をはっきりさせ、適切な対策をすることが必要です。営業成績が悪い原因や、改善の努力をしても営業職を辛いと感じる場合の行動も解説します。
営業成績が悪い原因5つ
営業職は、努力したからといって必ず契約がとれるものではありません。
自分なりにがんばっていても、どうしても営業成績が伸び悩むことがあるでしょう。
しかし、営業成績が悪いことには何かしらの原因があるものです。
ここでは、営業成績が伸び悩む際に考えられる原因を5つ取り上げて解説します。
1.行動量が足りていない
営業成績が伸びない原因の1つとして、自分では精いっぱいやっているつもりでも行動量がまったく足りていないケースがあります。
営業で成績を上げている人の多くは、時間を見つけては1件でも多く電話をかけたり、遠くまで顧客を訪問しにいったりと、精力的に行動しているもの。
どれだけ営業スキルが高くても、声をかければ必ずアポが取れたり、商談すれば契約に至ったりするわけではありません。
成績を上げるためには営業スキルの質を高めるだけでなく、営業活動の量を増やすことも必要です。
2.具体的な目標を設定していない
営業成績が伸び悩む一因として、具体的な目標を設定せずに動いているケースも挙げられます。
具体的な目標がなければ、何をいつまでにどうするべきかといった明確な指針が立てられません。
そのため営業活動の内容に無駄が多く、がんばっているのに結果が出ないことになりやすいのです。
もちろん、営業職である以上、ノルマは課せられているでしょう。
しかし、ノルマは大きな目標であり、漠然と目指すだけでは達成するのは困難です。
大目標にいたる道筋に小目標をいくつも設定し、ひとつずつクリアしていくことで最終的に大きな目標達成につながる可能性が高まります。
たとえば、「月に8件の契約をとること」がノルマだとしましょう。
自分の商談成功率はおよそ5件の提案で1件、テレアポの成功率は50件かけて1件程度。
この場合は、以下のように目標設定していきます。
- ノルマが月に8件の契約=週に2件の契約ペースが必要
- 成約率が5件の提案で1件=週に10件の商談が必要
- テレアポの成功率が50件に1件=週に500件の電話をかけるべき
- 目標は「最低でも1日に100件のテレアポをかける」
このように大きな目標を細分化していくことで、毎日取り組むべき具体的な業務が明確に。
大きな目標達成のために「今日何をするべきなのか」がわかれば、効率的に動けます。
3.知識や情報が不足している
営業成績が悪い要因として、売り込むために必要な知識や情報が不足しているケースも考えられます。
特に、扱っている商材については細部に至るまで十分な知識を保有していることが不可欠です。
仮に、顧客が商材に興味を持ち、「我が社のケースならAとBのどちらのモデルがいいだろうか?」と聞かれたとしましょう。
そこで、「御社のケースでは、〇〇と××の点からBがよりおすすめですね。Aでも使えますが、××の点で困る可能性があります」などと自信をもって説明できれば、顧客も安心して契約しようという気持ちになります。
一方、自信なさげに「たぶん、Bのほがいいと思います……」などと言えば、顧客は不安になり、買う気が失せてしまうでしょう。
また、扱っている商材だけでなく、同業他社の競合している商品やサービス、業界全体の動向なども常に把握しておくことが望ましいです。
幅広い知識や情報があるほど顧客の抱える課題を見つけやすくなり、適切な助言がしやすくなります。
クライアントからの質問や疑問にすぐに答えられるよう、情報収集は欠かさずにおこないましょう。
4.性格的に向いていない
営業は、性格的な向き不向きがはっきりと出る仕事です。
性格的に営業に向いていない場合、がんばっても結果に結びつかないことが多いでしょう。
一般に、営業に向いている性格といえば、「話がうまい」「盛り上げ上手」などのイメージを抱かれがちです。
ただし、これは必ずしも正しくありません。
営業では、顧客の話をじっくり聞いて悩みや課題を引き出し、適切な解決策の提案や助言をする能力が求められます。
話が上手でも、一方的にペラペラと商材の良さを語るだけの営業では、契約をとることは簡単ではありません。
反対に、口下手でも聞き上手で、課題解決力や提案力に優れた営業パーソンであれば契約も取りやすくなります。
しかし、話すのが下手なうえに会話を膨らませるのも苦手といったタイプは、営業には不向きです。
また、物事をロジカルに考えるのが不得手で説明が分かりづらい人や、顧客の悩みから根本的な課題を発見するのが不得意な人も向いていません。
5.ビジネスマナー上の問題がある
ビジネスの場では、互いに気持ちよく仕事ができるように守るべきマナーがあります。
基本的なビジネスマナーが守れていない場合も、営業成績に響く可能性が高いでしょう。
たとえば、以下のようなことです。
- ハキハキと気持ちよい挨拶をする
- 身だしなみがすっきり整い、清潔感がある
- 正しくきれいな言葉遣いで話す
どれも当たり前のことですが、意外にきちんとできていない人がいるもの。
営業成績が悪く、精神的に追い詰められて余裕がなくなっているケースもあるでしょう。
顧客は商材だけでなく、それを売りにきた相手も含めて評価し、契約するかどうかの判断をします。
いくらモノやサービスが良くても、きちんと挨拶もできない、身だしなみも整っていないような営業パーソンと契約する気にはなれないものです。