乳製品に小麦粉、電気代。世の中に吹き荒れる値上げの嵐。時は春、鬱々としていられません。『わたしの1ヶ月1000円ごほうび』(KADOKAWA)は、1000円で楽しめる極上の体験リスト。漫画家のおづまりこさんが「結構何でもできる」1000円の使い道をイラストエッセイで綴っているのです。
千円札1枚だとなんかわびしい、とガッカリしたあなた。あなどるなかれ、1000円には無限の可能性が秘められているのです。本書には、「ごちそう」「ととのえる」「さすらう」「はじける」「くつろぐ」5つのテーマで合計40種類以上もご紹介。さあ、千円札を握りしめ、街に出る準備はいいですか。
ごほうびが1000円のわけ
日々、節約を心がけている人は多いと思います。ただ、節約に没頭するあまり、心にまで余裕がなくなっている人も少なくありません。本来、節約は自分のお金をよりよく使うために行うもの。すべてを切り詰めるのではなく、適度に緩急をつけるのも成功の秘訣。
本書の著者、おづさんも20代から節約を続けていましたが、ある日、月の予算の余りに気づきます。そこで思いついたのが、「1ヶ月千円好きなことに使う」。名付けて「1000円ごほうび」です。1000円なら、ストレス解消に浪費しても罪悪感はないですよね。月末に楽しみの予定を設けておけば、節約の中だるみも難なく超えられます。では、おづさん流の「1000円ごほうび」を覗いてみましょう。
普段は買わないものを買ってみる
1000円、好きに使っていいよ。自分に許可を出したものの、いざとなるとどう使っていいかわからない。そんな時、高級スーパーの高級調味料を買ってみるのはいかが。本書でも、何品か憧れの食材にチャレンジしています。なかでも私がやってみたい!と思ったのが「バターの食べ比べ」。
エシレバターにカルピスバター、陶器のバターケースに保管して惜しみなく食べたい、という願望はあるのですが、実際バターって毎日大量には食べませんよね。だったら1000円で豪快にいただこうじゃないですか。本書いわく、成城石井には少量サイズで売られており、2種類で1048円。ちょっと予算オーバーですが許容範囲でしょう。
おづさんは、熱々のごはんにバター+醤油でおいしさを堪能。見ているこっちまでよだれが出てきそうでした。