異色のグルメドラマとしてファンを増やし続けている、市原隼人主演の『おいしい給食』シリーズ。劇場版の第2弾『劇場版 おいしい給食 卒業』が、5月13日から公開されています。
(画像:映画『劇場版 おいしい給食 卒業』公式サイトより)
2019年にドラマシーズン1が放送され、翌年には劇場版第1弾が公開。2021年にはドラマシーズン2も放送されました。今回は、ハマる人が続出している『おいしい給食』の魅力を紐解きます。
タイトルから「給食メニューを紹介して視聴者を懐かしい気持ちにさせる、心温まる的ドラマ」と思う人もいるかもしれません。筆者もそうでしたが、じつは全然ちがいます。初めて観る方は、市原隼人の激しいリアクションや変人ぶりに度肝を抜かれるはず!
映画から観ても楽しめる『おいしい給食』とは
舞台は1980年代のとある中学校。給食マニアの教師・甘利田幸男(あまりだ・ゆきお/市原隼人)と、給食マニアの生徒・神野ゴウ(佐藤大志)による給食バトルを描いています。
「与えられたメニューを心から楽しむ」をモットーに、最高の運び(食べ順)を模索しながら純粋に給食を堪能する甘利田。一方ライバルの神野は、柔軟な発想力でアレンジを加えながら、より美味しく食べる方法を追求。誰もが知る“給食”を、王道の食べ方vs自由な食べ方で、どちらが「うまそげ(劇中のセリフ)」に食すのかを競い合っています。
しかも、この戦いには他の生徒や教師を巻き込まないため、物語の構造は至ってシンプル。ふたりの対決を中心に、誰もが経験したことのある学校生活を描いているので『おいしい給食』は何話から観ても(もちろん、劇場版から観ても)楽しめる作品なのです。
市原隼人演じる、甘利田のキャラが最高すぎる!
「給食のために学校に来ていると言っても過言ではない」と豪語する甘利田。そんな教師がいるのか?!という面白設定です。冷徹な教師を装っていますが、実は常に給食のことで頭がいっぱい。給食の時間になると「いただきます」の前に、全力で踊りながら校歌を歌います。超ノリノリの甘利田に対して、教室の生徒が全く甘利田を気にしていないのも滑稽(こっけい)。
そして豆知識と給食へのただならぬ愛を心の声で語りながら、甘利田は何とも幸せそうに食すのです!生徒への厳しい対応からは想像できない様が笑えます。そして、ライバル神野の食べ方を目の当たりにして「なんだとー!」「うまそげじゃないかー!!」と観ている方が驚くほどの凄まじいリアクション。そう。甘利田のキャラが立ちすぎている…!