「チョコレート=太る、肌に悪い」だけではない!

【正しく食べれば怖くない!】美容に効果的なチョコレートの種類と食べ方
(画像=『Plus Quality』より引用)

チョコレートには、【カカオポリフェノール】と【カカオプロテイン】が含まれています。特に、カカオポリフェノールは美容に効果があると知られています。 「チョコレート=太る、肌に悪い」と思っていた方には意外かも知れません。実は研究によって、この2つの成分にはすごい効果があることが分かってきました。 チョコレートに含まれる、たくさんの素晴らしい効果について学びましょう!

カカオポリフェノールとは?

皆さんはポリフェノールという成分を聞いた事はありますか? ポリフェノールとは、赤ワインや緑茶などに含まれている植物由来の抗酸化物質です。 ポリフェノールの抗酸化作用は血行を促進し、身体を温める効果があります。また【動脈硬化予防】や【活性酸素によるトラブルを防いでくれる】ことで注目されています。

また、東京医科大学と株式会社明治の産学共同で実施した「カカオポリフェノール摂取による健康リスク(高血圧、高血糖、高コレステロール)の変化に関する研究」によると、閉経後の女性が継続的にカカオポリフェノールを摂取することで、インスリンの働きを改善できるという結果が出ました。 高血圧・高血糖・高コレステロールといった閉経後女性の健康リスク予防に役立つことが証明されたのです。

これまでぼんやりと身体に良いと言われていたそのポリフェノールが、具体的にどう機能するのか研究されているのは興味深いですね。チョコレートの材料になるカカオ豆には、このポリフェノールがたっぷりと含まれています! 自然食品からポリフェノールを摂取することは、意外と難しいのですが、カカオ豆ならその状態のまま全てを摂取する事が出来ます。しかも、ワインと違い、酔っ払ったりしません。 日中におやつとして、美味しく手軽にポリフェノールを摂取することができるのですから、チョコレートは思いのほかヘルシーな食べ物なのかもしれないのです。

カカオプロテインとは?

帝京大学と株式会社明治の産学共同で実施した「チョコレート摂取による健康機能に関する実証研究」により、チョコレート摂取による腸内環境改善に関する報告がありました。 これまでポリフェノールの健康効果はよく知られていましたが、カカオプロテインに関する効果は知られていなかったので、これは喜ばしい発見です!

さらに実験を重ねることで、高カカオチョコレートの摂取によって、腸内細菌フィーカリバクテリウムの増加が確認されました。フィーカリバクテリウムは健康な高齢者の腸内に多く存在することから長寿菌とも呼ばれ、ビフィズス菌、乳酸菌に続く新たな有用菌として近年注目を集めています。

カカオ豆に含まれるタンパク質であるカカオプロテインは、ポリフェノールと並ぶカカオの機能性成分です。

食物繊維を普段の食事であまり摂取できない現代人にとって、高カカオチョコレートでカカオプロテインを摂取できるとは朗報です。しかもフィーカリバクテリウムの増加を促進する効果があると、研究者から太鼓判を押してもらえたのです!

皆さんはブームとなっている「菌活」を取り入れていますか?菌活とは、身体に良い働きをする菌を積極的に食事から取り入れることです。自分の腸内に住んでいる良い菌(善玉菌)を育てて、腸内環境を整えると、代謝や免疫力が高まって健康で元気な身体になれます。ヨーグルトや納豆を食べたり、キノコ料理を積極的に食べるなど、最近ではたくさんのレシピが紹介されていますよね。研究で証明されたように、高カカオチョコレートを食べることも、菌活になるのです!

ただし、腸内環境の改善には繋がりますが、即効性があると立証されたわけではありません。便秘改善を目的に、チョコレートを食べ過ぎるのは良くないの注意して下さいね。

チョコレートが美容に効果的な理由とは

【正しく食べれば怖くない!】美容に効果的なチョコレートの種類と食べ方
(画像=『Plus Quality』より引用)

カカオポリフェノールが美容に効果があるとは聞いても、チョコレートってただのおやつじゃないの?と、いまひとつ納得いかないという方が多いのではないでしょうか?

そこで、ここではチョコレートと美容の関係について、分かりやすくお話していきます。

カカオ豆の脂肪では太りにくい

チョコレートの材料になるカカオ豆の栄養素は、半分以上が脂肪です。これだけ聞くと、「体に悪い」「太りそう」と思ってしまうでしょう。でも安心してください。カカオ豆に含まれる脂肪(カカオバター)は、直接太る原因にはならないタイプの飽和脂肪酸なのです。

一般的に飽和脂肪酸は摂り過ぎると、コレステロール値を上昇させ、動脈硬化のリスクを高めることが知られています。その一方で、カカオ豆に含まれるに含まれる飽和脂肪酸には、血圧の上昇抑制効果やコレステロール値を低下させる働きがあることが分かっています。

カカオ豆の脂肪(カカオバター)は主に、ステアリン酸、パルチミン酸、オレイン酸によって構成されています。なかでも一番多いステリアン酸には、体脂肪として蓄えられにくい性質があります。カカオ豆にたっぷり含まれる脂肪は、肥満の原因とは言えないのです。

また、カカオ豆はカルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛など体に欠かせないミネラルの宝庫といわれます。なかでも、カルシウムとマグネシウムのバランスが良いことで注目されています。他にも食物繊維が豊富で、ミルクココア1杯(6g)に約0.3g、板チョコ1枚(65g)に約2.3g含まれています。

そもそもカカオマスは本来、甘みがない食べ物です。そこに大量の砂糖を加え、食べやすくしています。チョコレートを食べすぎる=太るというのは、甘いチョコレートを食べ続けた場合の話なのですね。

ちなみにミルクチョコレートに含まれる砂糖の量は全体の40%、ブラックチョコレートは20%、ビターチョコレートは10%ほどと言われています。

なお、カカオマス含有量70%台の高カカオマスチョコレートには甘みを感じられますが、80%台になるとミルクや砂糖の含有量がグッと減り、苦味が増え、甘い飲み物との併用向きになります。90%台ともなると、甘みをほとんど感じることができなくなります。その場合、カカオの風味を楽しみながら、ワインのおつまみにするのが最適な用途なのだそうです。

チョコレートでダイエット

【正しく食べれば怖くない!】美容に効果的なチョコレートの種類と食べ方
(画像=『Plus Quality』より引用)

チョコレートが太る原因にはならないという事、腸内環境改善に繋がるという事が、だんだん分かってきましたね。 この条件が揃うということは、チョコレートにはダイエット効果も期待できるという事です。

しかし、菌活やダイエットの効果が得られるのは、ミルクや砂糖などの甘み成分を控え、カカオを多く含有した【高カカオチョコレート】を選んだ場合に限ります。

高カカオチョコレートを食べる際には、回数と分量についての目安があります。1日の摂取量を50gまでにして、朝・昼・晩と3回に分けて食べましょう。チョコレートの個包装が1個5gだとしたら、大体3個ずつに分けて食べるとして、10個も食べられますね!

ヒトは食後20分経てば満腹感を感じられることから逆算して、食事の20分前にチョコレートを食べるようにするとより一層効果的です。自然とメインとなる食事の摂取カロリーを減らすことが出来るでしょう。また、食物繊維や腸内細菌の働きによって、排便回数が増えると予想されます。便秘気味の人は目に見えて実感できますね。

チョコレートが、太るどころかダイエットにまで効果があるなんて嬉しいですね。

アンチエイジング効果がある

【正しく食べれば怖くない!】美容に効果的なチョコレートの種類と食べ方
(画像=『Plus Quality』より引用)

人は誰でも年齢を重ねていくと、肌が老化していくものです。しかしチョコレートを食べてカカオポリフェノールを摂取することで、美肌に近づくことができます。

高カカオチョコレートにたっぷり含まれるカカオポリフェノールには、紫外線によって肌が赤くなるのを防ぐ抗炎症作用・皮膚保護作用があります。また、肌のシワ、うるおい、血流が改善した研究例もあります。

他にも、カカオポリフェノールには抗酸化作用があります。 紫外線・喫煙・大気汚染物質・ストレスなどの日常生活で生じる酸化ストレスは、体内で活性酸素を生じさせ、体内のさまざまな物質に酸化ダメージを引き起こしています。特にお肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンを壊し、シワ・たるみの原因になります。

カカオポリフェノールの抗酸化作用は活性酸素の働きを弱めてくれます。皮膚の水分量の低下を防ぎ、肌が老化を緩やかにしてくれるのです。

皆さんは、チョコレートを食べるとニキビができるというウワサを信じていませんか?このウワサのためか、チョコレートに美肌効果があると聞いても信じられないと思う人も多いと思います。

結論として、チョコレートとニキビに直接の関係はないそうです。 ただ、砂糖や乳が大量に含まれた普通の甘いチョコレートを大量に食べた場合、糖質と乳の過剰摂取が原因で、ニキビができてしまうかもしれません。カカオ成分70%以上の高カカオチョコレートは、含まれている砂糖の量も少なく、サプリ感覚で毎日安心して摂取することができます。

アレルギーや脳の活性化にも効果あり!?

最近のさまざまな研究によって、チョコレートに豊富に含まれるカカオポリフェノールは、抗アレルギー効果を示すことも明らかにされました。 アレルギーが発症してしまう理由は、先ほども出てきた活性酸素にあります。カカオポリフェノールの抗酸化作用は、お肌に発生する活性酸素を抑えるのと同様に、体内で発生したアレルギー反応を弱めてくれます。

また、カカオポリフェノールは、年齢と共に低下する記憶や学習などの認知機能にも良い効果を発揮します。 記憶力や認知機能を高めるには、BDNFを増やすことが有効と言われています。BDNFとは、脳の神経細胞の活性化が期待されるタンパク質のことです。

最近の実験では、高カカオチョコレートに含まれる高濃度のカカオポリフェノールが、脳の血流量を増やし、BDNFを含む血流の増加によって認知機能を高める可能性が示唆されました。 カカオポリフェノールには他にも、血圧を下げる効果が臨床試験データで確認されています。

血管の炎症を抑えしなやかにする効果や、血液中の善玉コレステロールを増やし、血液をサラサラにする効果が見られたのです。結果として高血圧気味の被験者の血圧が下がったとのことです。

他にも、カカオに含まれるテオブロミンという物質は、カフェイン同様に中枢神経を覚醒させる作用を持っていて、記憶力・集中力の低下による脳疲労の回復と、 精神疲労の回復に効果があることが分かっています。チョコレートを食べるとやる気が出て、疲労が回復したような感覚を感じますよね。これは、テオブロミンという物質の効果によるものなのです。

チョコレートに、こんなにもたくさんの脳や身体に働きかける有益な作用があるなんて、驚きですよね。