アイスクリームがもっと好きになる。
期間限定や新作が楽しいハーゲンダッツのアイスクリーム。実はほとんどが日本で開発しているフレーバーなんです!
幼少期の楽しい思い出や幸せなエピソードが似合う、幸せなお菓子と言えば、「アイスクリーム」。特に最近では季節を問わず、世界中で広く愛されています。
その中でもっとも有名なブランドと言っても過言ではない「ハーゲンダッツ」。実はこれらの新作の多くが、日本独自に開発されたフレーバーであることを、知っていましたか? 海外ブランドであるがゆえにグローバルで厳しくコントロールされていると想像しがちですが、実は7割以上(※)が日本で独自に開発された商品なんだそうです。
※取材日の4月27日時点の全商品(チェーン限定商品は除く)28商品(ミニカップ15、クリスピーサンド3、バー3、アソートボックス3、パイント4)のうち20商品が日本で開発されている。
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ハーゲンダッツの開発者に聞いてみた!
(左から)ハーゲンダッツ ミニカップ クラシック洋菓子『ナポレオンパイ~苺とカスタードのパイ~』、同『レーズンバターサンド』 319円(希望小売価格:消費税込)
新フレーバーが頻繁に登場するたびにワクワクしてしまうという人も少なくないでしょう。「ハーゲンダッツの新フレーバーは、いったいどのように決まるのか?」って、気になりますよね。
そこで今回は新作「クラシック洋菓子シリーズ」の開発者に、日本における開発のコンセプトはもちろんのこと、エピソードや苦労話を聞いてきました。
新フレーバーの開発は2年かけていた
ハーゲンダッツ ジャパン株式会社 マーケティング本部 山脇知子さん
今回、話を聞いたのは、東京・中目黒に本社を置くハーゲンダッツ ジャパン(株)マーケティング本部の山脇知子さん。
やはりアイスクリームが大好きで、仕事のみならず日ごろからさまざまなアイスクリームを食べているそうです。まずは期間限定の新作「クラシック洋菓子」発売までの道のりの中でどのような思いや苦労があったのかを聞いてみました。
――今回なぜ“洋菓子”がテーマになり、なぜこの2種類が選ばれたのでしょうか?
山脇さん:実はハーゲンダッツ ジャパンで開発される新商品は開発から発売までに2年もの歳月がかかっています。開発が始まったのは2020年春からで、ちょうど新型コロナウィルスが台頭しはじめたタイミングでした。コロナ禍における在宅時間の増加に伴い、「自宅で心が満たされる食体験」というニーズを捉えたことは間違いありません。さらにさまざまな市場調査を実施し、私たちは「クラシック・レトロ」に人気が集まっていることに気がつきました。
事例としては、歴史がありながら新しさを取り入れたホテルや、昔ながらの技術を用いた新しい調理器具、 懐かしさを覚える玩具やスイーツなど。これらに対して中高年層は「懐かしさや本格的というイメージ」を持つこと、若年層(ミレニアル世代)は「温かみやかわいらしさ、こだわりのあるイメージ」を持っていることもわかりました。
つまり、ハーゲンダッツの新作を考えるにあたり、昔ながらの良さを活かしつつ、新しさを加えて人気となっている 「クラシックな洋菓子」こそが、これらの条件をピッタリ満たしてくれる存在であること。コンセプト決定において社内で反対意見はまったく出ませんでした。
――でも、2年もたつと、スイーツのトレンドって移り変わってしまいそうで、心配ではなかったですか?
山脇さん:私たちは表面的なトレンドだけを追いかけているわけではありません。もう少し根源的なことも大切にしていて、例えばワンハンド(片手で食べられる)スイーツへの期待感や、素材へのこだわりについては浮き沈みなく、むしろどんどん温められているコンセプトだと考えます。そういった次元で捉えたときに、「クラシック洋菓子」は長く愛されるはずだと確信しました。