3. 宇津野洞窟
佐野市の市街地から、車で約20分。住宅地や田畑を抜けて山奥へと続く道を進むと、宇津野洞窟と呼ばれる洞窟があります。
標高165mの山中にあるこの洞窟は、小規模ながらも大人が中に入り探索ができる広さがあります。大昔、富士山の大噴火で灰が降り積もってできた石灰岩の地層にできた洞窟で、1cm伸びるのに約500年かかると言われている鍾乳石や石筍(せきじゅん)が、現在も洞窟内で成長を続けているそうです。洞窟が現在の形になるまで約2億5000年かかったといわれていて、その年月の長さは想像を超えます。
洞窟内には散策路や手すりなどが整備されていますが、屈んで進む狭い場所などもありますので、注意が必要です。洞窟をお寺としていた時期があるため、七観音の一つの如意輪観音菩薩や、護摩焚き場なども見ることができます。洞窟内は、真夏でもひんやりと涼しく、長居をすると肌寒く感じるほどです。
4. 城山公園(佐野城跡)
JR佐野駅北口から、徒歩で1分。駅から公園の入口まで直結通路がある城山公園は、1889年(明治22年)に誕生した栃木県内で最も古い公園です。緑豊かな園内は四季折々に姿を変え、季節の移り変わりを感じさせます。特に春の花見と秋の紅葉は美しく、これらの時期はたくさんの訪問客で賑わいます。
標高55mほどの高さに広がる城山公園は、かつて佐野城が建っていた場所に開設されました。散策路が巡る園内には、城跡の発掘調査の資料を展示している城山記念館や、発掘された佐野城跡のほか、子供が遊べる遊具などがあります。
5. 惣宗寺(佐野厄除け大師)
JR佐野駅から、徒歩で約15分。完成な住宅地の中にある惣宗寺(そうしゅうじ)は、佐野厄除け大師という名でも有名なお寺です。
厄除け大師として祀られている如意輪観世音(にょいりんかんぜおん)は、生前、人々の苦悩を哀れんだ良源という僧侶が995年に亡くなった後に神格化された姿です。厄除けや方位除けで知られるこのお寺は、特に年末年始に賑わいます。境内には天明鋳物の銅鐘などの文化財もあり、佐野市の有名な観光名所の一つです。
6. 味噌まんじゅう新井屋(佐野本店)
JR佐野駅から、徒歩で約10分。桐生岩舟線(栃木県道67号線、旧50号線)沿いにあるこのお店は、趣のある見世蔵(店舗を兼ねた蔵造りの建物)が目印です。
おまんじゅうやくず生餅、せんべい、味噌ぷりんなどの和菓子や和風洋菓子を扱うお店ですが、一番のおすすめは看板商品の「味噌まんじゅう」です。味噌を隠し味に使った餡は甘さ控えめで食べやすく、小ぶりなおまんじゅうにたっぷりと入っていて、何個でも食べたくなります。味噌まんじゅうは佐野ブラントの認証を持っていて、佐野市のお土産としても最適な商品です。
7. 佐野らーめん「くにや」
佐野駅から、徒歩で約15分。秋山川の流れる閑静な住宅街にある佐野らーめん「くにや」は、佐野市の内外から足繁く通うファンがいる人気のお店です。
住宅を改装した感じの建物に入ると、カウンターとお座席があります。店員さんはにこやかに迎えてくれ、写真や解説が書かれたメニューもあり、安心して来店できるお店です。
小麦の産地でもある佐野では、培った織物の高い技術と融合して「佐野らーめん」が誕生したといわれています。「くにや」では、佐野らーめんの基本ともいわれる、青竹でうち伸ばした麺「青竹打ち麺」、そして、割烹の和だしの技で作られた特製の完全無化調(化学調味料を使わない)のスープをすべて自家製でまかなっているのが特徴です。
「くにや」さんでは、まず出来上がったらーめんの香りの良さに驚きます。黄金色のスープは雑味や油っぽさがなく、しっかりと味わえる旨味がたっぷりとでています。コシのある麺はスープとよく絡み、崩れるほどホロホロのチャーシューも大変美味しく出来上がっています。遠方からも食べに来る人の気持ちがよく分かる、おすすめの佐野らーめん店です。
8. 釣具店「AKASAKA」
佐野駅から、徒歩で約15分。例幣使街道沿いにあり、秋山川にかかる橋の横にある釣具店「AKASAKA」は、釣り好きにとっては必見ですが、釣りをしない人でも楽しめる釣具屋さんです。
出流原弁天池の周辺をはじめ、佐野市内には釣り堀やフィッシングエリア(管理釣り場)が点在しています。これらの場所では、主にトラウト(マス、鱒)を中心とする川魚を、エサやルアー、フライフィッシングで釣ります。また、秋山川など市内を流れる川では、ウグイやクチボソ、コイ、ナマズ、バスなども釣れています。
「AKASAKA」の店内には、これらの釣りに適した各種の釣り用品がところ狭しと並んでいます。親切な対応で迎えてくれるスタッフばかりで、初心者や釣りをしない人でも楽しく過ごせる雰囲気です。専門性の高い商品の取り揃えと、「釣りをしてみようかな」と思わせる明るい店内の雰囲気がおすすめの釣具店です。
佐野情報のおまけ
佐野の郷土料理「耳うどん」
佐野市内を移動していると、「耳(みみ)うどん」というのぼりや看板を目にします。「耳うどん」はその名の通り、人の耳のような形をしたうどんが入っている、佐野の郷土料理です。関東風のだし醤油やけんちん汁ベースのものをよく見かけますが、カレーや味噌煮込みなどのメニューがあるお店もあります。耳うどんの食感は薄めのすいとんのようで、レンゲでスルスルと食べれて美味しいです。
耳うどんのユニークさは、その見た目だけではありません。元々はお正月に食べる保存食であったことから、耳うどんにはおせち料理で見かける伊達巻などが入っていることがあります。また、大正時代(1912年から1926年)に魔除けの食べ物としての意味を持つようになったそうで、「悪い神様の耳に見立てた耳うどんを食べることで、家の話を聞かれずにすむ」という話や、「悪口を言っても近所に聞かれない」という話があり、トラブルを避けられるという意味で魔除けになると考えられています。
佐野を訪れた際には、ご当地グルメとして、また魔除けとして、耳うどんを食されてみてはいかがでしょうか?
関東人の夏のオアシス!避暑地としての佐野の魅力とは?
これまでご紹介してきた自然豊かな栃木県佐野市には、実は、避暑地としての魅力もあります。最初にご紹介した「出流原弁天池」では、こんこんと湧き出る湧水はとても清々しく、水辺に行けばマイナスイオンを全身で浴びているかのようです。
「風穴洞」での地下に広がる洞窟から吹き出す風の涼しさは格別で、思わず深呼吸してしまうでしょう。そして市内に点在する温泉では、日頃の疲れと一緒に汗を流してリフレッシュすることができます。
佐野市はアクセスの良い場所にありますので、東京など、関東圏の都市部近郊で生活する人にとっては気軽に行ける避暑地・観光地です。猛暑や残暑の中、コンクリートやアスファルトの熱風とクーラーの冷気を往復する生活にうんざりしている関東人にとって、栃木県佐野市はまさに夏のオアシスのような場所なのです!
提供・トリップノート
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