漠然とした不安を抱きながらも、つい先送りにしたいと考えてしまう親の老いや死。しかし’25年には、団塊の世代が75歳以上の「後期高齢者」になり、その子どもである40、50代が介護問題に直面することは必至だ。いつかは来る「親の死」にどう備えるべきか。そのノウハウを探った。

本格的な介護になる前に始める「実家改造計画」の進め方

親の老後に備えて今からやるべきこと。実家の片付け、脱毛をすすめてみるetc.
(画像=『女子SPA!』より引用)

親が遠方に住む場合、実家とどう関わるべきか。4年前に「高齢者こそスマホが使えたら便利だろう」、“実家のDX化”を試みたのは、ウェブライターのヨッピー氏だ。

「まずは実家のネット環境を整えて、母親にタブレットを渡しました。いきなりスマホはハードルが高いけれど、タブレットなら直感的に操作できて画面も大きくて見やすい。今はガラケーと2台持ちをしていますね。さらにリビングにAIスピーカーを置き、疑問があれば僕にビデオ通話を通じて、すぐに相談できるようにしました」

 すると、母親は思いのほかデジタル機器を使いこなしたという。

「ウチの母親の場合、空いた時間にパズドラをしたりネットフリックスで韓流ドラマを見たり、朝起きたらAIスピーカーに今日の天気を聞いたりしているそうです。高齢者向けには見守り用の監視デバイスなどもありますが、それよりも親が興味を持って“普段使い”するアプリを勧めたほうがいいと思います。あと、大切なのは辛抱強く使い方を説明することですね。同じ質問を100回されても『前に言ったじゃん!』と返さない根気を持ちましょう」

「楽天経済圏」で出費をまとめてもらう

 また、久しぶりに帰った実家では支払い関係の書類などがどこにあるのかもわからない。

「その対処方法として、通販サイトやクレカ、銀行口座などは『楽天経済圏』でまとめるのも、お金の流れが見やすくなるのでいいと思います。書類がなくてもログインすれば実家の収支が見られます。お金のことは親も面倒くさがるでしょうが、『楽天でまとめたらポイントが増えるよ』と、お得情報を交えて勧めれば、案外ノリ気になってくれると思いますよ」