たくさんのコンテンツに触れて吐き出した結果がバズを生む
こだわりのスーパーロングヘアを披露した動画は、9万バズに
――それにしても、バズを生み出す“選定眼”の源がどこにあるのか気になります。
“何がバズるのか、どうすればバズり続けられるのかを言語化するのは非情に難しい。「僕はこういうキャラ好きだけど、みんなも好きだろ?」みたいな謎の自信が基本だけど、やっぱり世論も大事だと思う。あと高嶺ヒナの作品にタバコを吸っているキャラがわりかしいるのもそれを意識しているから。やっぱり世の中は退廃的なイメージのキャラを支持してくれることが多いし、ファッションヤニカスとか言われても、流行りのエモい感じを取り入れることが、バズることに繋がっていると思う。”(「Lalka~偶像少女~」より)
ゼロから自分で作り上げたというより、必ず影響されたモノや事象が存在していて、その反復によって「独自の価値観」や「個性」が生まれるのだと僕は解釈しています。だからこそ、沢山のコンテンツや経験・モノや人に触れるというのはとても大切な事だと思います。勿論、見過ぎてしんどくなることもあるでしょうから、
その時は自分が得た情報を整理して、好きとそうでないものに分別します。そして好きだと思った分野の情報を沢山収集して、その中からまた好きと嫌いをまた振り分けて……と繰り返していく事によって、俗に言う個性や、独自の価値観と呼ばれるモノになっていくのかな、と思っています。
話が少しそれてしまいましたが、沢山の情報の取捨選択の末に得た副産物という感覚です。自分で「これだ!」と思えるモノに出会えるまでは、色んなコンテンツに触れてみるのが良いのかなと思います。
これだ!と思うものに出会えたら、それについて徹底的に研究する姿勢が大事かなと思います。それが、私にとっては「ドール」だったんです。
(「その2」に続く)
【高嶺ヒナ写真集「Lalka~偶像少女~」より、本人が作品それぞれについて綴ったディレクションノートを引用します】
コンセプト:“Mental illness” 本作品では鏡の前で自分の顔を見て必要以上に悩み苦しんだり(醜形恐怖症)、自傷行為に及んだことを仄めかす包帯等、「心の病」からくる行動や苦悩を表現した。昨今は「メンヘラ」やら「病み可愛い」という言葉がファッションの一部として捉えられる事も多いが、その風潮は果たして良い事Direなのだろうか?と考えることもしばしばある。精神疾患を勲章と称される事だけはつねづね疑問視していると同時に、僕は不安に感じている。
コンセプト:“アンドロイドガール・タイムスリップ” 「もしも近未来のアンドロイドが現代、それも辺り一面田んぼだらけの田舎にタイムスリップしてしまったら?」という妄想テーマ。近未来といえば間違いなくシステマティックな高層ビルやネオン等が想起されるだろう。だが、今回はそんなイメージを裏切り、田園風景×メカニカルな少女のスーパーミスマッチでシュールな絵面を表現。もといた時代との違いや不便さに戸惑いつつも奮闘する様子を表現した。
コンセプト:ロリィタ・コンプレックス デコラティブで、キラキラで、パステルカラーでふわふわ――僕の思い描く“可愛らしい”モノを沢山詰め込んだ。少女というよりかはもはや幼女的にも見えるこの出で立ちは、幼少期に着せてもらえなかったタイプの服とも言える。髪も短くして少女感を強調した。本物のロリィタというよりは、“少女への執着を捨てきれない大人”というイメージである。なのでメイクはしっかりめである。たまにはこういうのも悪くないのではなかろうか。
<高嶺ヒナ> 高嶺ヒナ
提供・女子SPA!
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