──エカチェリーナは少⼥から強い⼥性へと急速に成⻑していて、驚かされました。今後はどのような表現が⾒られますか︖
彼⼥のさらなる成⻑をどのように⾒せるかは、私たちにとっても挑戦でした。彼⼥は非常に強い⼥性に成⻑しましたから、次のシーズンでもどう変わっていくのだろうかと考えています。
今の時点で、不思議なことに彼⼥はピョートルのようになることがあります。冷酷な暴君みたいになることがあるんですよね。そんな彼⼥を演じるのも好きです。このドラマはフェミニストの物語でもありつつ、彼⼥は常に正しい答えを持ち合わせているわけではない。今でも学習や成⻑の途中にあるんです。
彼⼥には少しエゴがあって、それを抑えなければいけない時があるし、頑固なところもある。彼⼥のそんな一面が、今後はもう少し出てくるかもしれませんね。
──このドラマは批評家にも視聴者にも⾼く評価されていますね。これだけ愛されるのはなぜだと思いますか︖
作風が独特ですし、今はエンターテインメントが現実逃避になるような時期ですから、ドラマを観て別の時代に飛んでいけるというのが良いのではないでしょうか。このドラマは、テーマ⾃体は現代的ですが、(当時を再現した)⾐装やセットが美しくて、細かなところまで作り込まれています。それにユーモアのセンスも、ウィットに富んでいてスマート。キャストたちのアンサンブルも素晴らしくて、エカチェリーナとピョートルのみならず、キャラクター全員が活き活きしています。観ている方には、まるで⾃分も宮廷の一員になったような気持ちで、アンサンブルに加わってもらえたらと思います。そうすればストーリーの流れに乗って感情移⼊できますよ。
このドラマは、笑えるだけではなくて、⼼がこもっているからこそ楽しんでいただけると思います。奇想天外でクレイジーなことも起こりますが、泣けるところもある。当時の奇想天外さにも忠実に演じながら、真実味を持って演じていますので、そういった要素が交わって、とても感情移⼊できると思います。
──これまでのエカチェリーナの⼈⽣観についてどう思いますか︖彼⼥から学んだことはありますか︖
彼⼥はどんなことにも「ノー」と⾔わないですよね。このドラマのテーマは、運命を全うして、⼼の声に従うということ。彼⼥から学んだことはたくさんあります。特にこの業界では「ノー」を突きつけられることが多いのですが、それでも頑張って続けていかなければいけない。エカチェリーナはそういう意味で、⾃分の⼼に従って動いていて、それがこのドラマの美しいところです。
──このドラマの⾐装や美術、⼩道具はどれも美しいですが、何か現場から持ち帰ったことはありましたか︖
はい、いくつか小道具を持ち帰りました。シーズン 1 では私が描かれた漫画のようなもの、シーズン 2 では彫刻を持って帰りました。実は、妊婦のお腹の装具もひとつ持っています。
⾐装はまだ使い続けているので、持ち帰ることができないんですけど、シリーズが完結したら、家に⾐装をたくさん持って帰りたいな。すごく綺麗ですからね︕
──今は旅⾏には不向きなタイミングですが、このドラマのプロモーションで来日できていたら良かったですね。確か、以前映画『マレフィセント』でアンジェリーナ・ジョリーと一緒に来日されていましたよね︖
⾏きましたね。『マレフィセント』で…、そうそう︕東京に⾏って、ロボットカフェに⾏ったのを覚えています。思い出した︕楽しい夜を過ごしました。その一度きりですね。本当にまた⾏きたくて堪らないんですよ。旅⾏もしばらくしていなくて……。またすぐにでも日本に⾏って、直接皆さんにお会いしたいです。今はこういう状況ですからね……。
──ロボットカフェ以外で、日本でのことを覚えていますか︖
ええと、沢⼭あります。しばらく前ですけど……、ショッピングが楽しかった。私、お買い物大好きなんです。どこに⾏ったんだっけな︖とにかく沢⼭買い込みました。それから素晴らしいディナーも。本当に素晴らしいディナーでした。特に思い出されるのはそれですね……。
あっ、プレミアイベントが素晴らしかったんです︕『マレフィセント』のプレミアで一番素晴らしかった。人が多くて、本当に大勢だったんです。映画を再現して、スモークが焚かれて、ドラゴンが出てきて、アンジェリーナが台座にいて。すっごく楽しかった。忘れられません。まるでディズニーランドでした。
──最後に、日本のファンにメッセージをお願いします︕
日本の皆さんが大好きです。エカチェリーナのことも好きになっていただけたら嬉しいです。シーズン 2 も、前シーズン同様楽しんでくださいね︕