──シーズン 2 ではエカチェリーナが権⼒を得るところからスタートしますが、権⼒者となった後の彼⼥を演じる上で、シーズン 1 とシーズン 2 で演技方法に変わったところはありますか︖

演技方法は変わっていませんが、エカチェリーナはシーズン1の頃から大きく成⻑していると思います。シーズン1では、とても繊細で、ロマンチストな若い少⼥でした。そこから、冷酷で⼒強いリーダーになっていく様⼦が描かれました。

シーズン 2 では、彼⼥がついに念願叶って権⼒を得た状態から始まります。シーズン 2 の彼⼥のテーマは、その権⼒をどう使うのか︖ということ。彼⼥はこのシーズンで、この国を変えられるのかということを試みていき、そこでは様々な困難や障害にぶつかっていくことになります。

私もエカチェリーナと共に成⻑したので、演技方法を変える必要はありませんでした。彼⼥のように⾃信もつけましたし、演技を通じて多くを学びましたからね。

⼥帝エカチェリーナの愛と欲望の⽣涯を描く、ブラックユーモアをちりばめた宮廷ドラマ「THE GREAT 〜エカチェリーナの時々真実の物語〜 シーズン 2」、5月9日独占日本初放送スタート
(画像=tvgrooveより引用)

──シーズン 1 を終えて⾒つけた、作品の新しい一面はありましたか︖

このドラマで私たちはギリギリの綱渡りをやっていると思います。ダークでひねりの効いたコメディでありながら、ハラハラドキドキのエモーショナルなドラマでもある。だから、私を含めたキャスト全員、綱渡りをやっている感覚です。皆さんにも、このドラマの作風を気に⼊っていただけたら嬉しいです。独特の世界観だと思います。

コメディ要素の場面は慣れるまで大変でしたが、シーズン 1 でコメディへの適応方法を⾝につけたので、今では⾃信があります。コメディとのバランスの取り方は、ピョートル役のニコラス・ホルトにも随分助けてもらっています。彼はコメディのリズムやタイミングの配分が上⼿ですから、私たちキャストは彼からたくさん学びました。

⼥帝エカチェリーナの愛と欲望の⽣涯を描く、ブラックユーモアをちりばめた宮廷ドラマ「THE GREAT 〜エカチェリーナの時々真実の物語〜 シーズン 2」、5月9日独占日本初放送スタート
(画像=tvgrooveより引用)

──ニコラス・ホルトといえば、シーズン 2 からは彼も製作総指揮として参加していますね。制作総指揮としての彼をどう評価しますか︖

素晴らしいですよ。彼のことは人として大好き。彼はとても特別で、このシリーズを一緒にやるなら、彼以外考えられない。すごく仲良しで、一緒にいると安⼼できるし、お互いに⽀え合っていると思います。

彼、シーンやキャラクターについても素晴らしいアイデアも思いつくんです。彼の演じるピョートルは本当にすごいんですよ。脚本でピョートルを読んだ時は「彼のこと嫌いだな」って思うけれど、ニック(ニコラス・ホルト)が演じたら好きになっちゃう。すごく魅⼒的で、私ですら「死なないで︕エカチェリーナに殺させるなんて無理︕」って思ってしまう。エヘヘ(笑)。特にシーズン 2 ではラブストーリーもあって、ストーリーも複雑になっていきますから、今まで以上のものが観られます。

ニックもこの業界での仕事が⻑いんですよね。私もニックも⼦役として育ったから、現場への向き合い方もすごく似ているし、仕事のやり方もすごく似ている。彼はすごくスマートで、彼がプロデューサーとして参加してくれて幸せです。

──エカチェリーナは妊婦となりましたが、これによって夫との関係は変わるのでしょうか。家族らしくなっていくのでしょうか︖

家族や、親になっていくということは、まさにシーズン 2 の大きなテーマです。このシーズンでは、ジリアン・アンダーソンがエカチェリーナの⺟親役で参加しているのですが、⺟親と一緒にいるエカチェリーナの姿も⾒られます。エカチェリーナが⼦を設け、⺟親になっていく姿が描かれますよ。

彼⼥は妊婦でありながら、国の⺟でもあります。エカチェリーナはそういったことに向き合うのですが、これは演じていて楽しかったですね。私は妊娠したことがありませんし、出産も経験していませんから、演技に不⾃然なところはないか、⾃分の⺟親にいろいろ聞きました。

メイクアップ部門には膨らんだお腹の装具を作っていただいて付けていたんですが、それが重たいので、キャラクターの⾝体面を理解するのに役⽴ちました。シーズン 2 での私は、ほとんど妊婦の状態です(笑)

⼥帝エカチェリーナの愛と欲望の⽣涯を描く、ブラックユーモアをちりばめた宮廷ドラマ「THE GREAT 〜エカチェリーナの時々真実の物語〜 シーズン 2」、5月9日独占日本初放送スタート
(画像=tvgrooveより引用)

──シーズン 1 から製作総指揮として関わってきて 2 シーズン目となりますが、いかがですか︖

誇らしいです。このドラマへはすごく熱⼼に取り組んでいます。ドラマの⽴ち上がりから参加していて、それが形になっていき、どんどん成⻑していくのを⾒てきていますから。新型コロナウイルスのパンデミックが始まった頃に、姉(ダコタ・ファニング)と製作会社を一緒に⽴ち上げたこともあるので、プロデュース業へのやる気も増しています。

このドラマで 2 シーズンを⼿掛けたことで、⾃信もつきました。プロデューサーとして成⻑したと思います。編集の⼯程も⾒て、意⾒も出すようになりました。こういった製作舞台裏に携わったことで、より細かなところにも気を配れるようになりました。そういった気付きが、私にとっては貴重でしたね。

──当時の宮廷で、妊婦はどのように過ごしていたのでしょうか。現代との違いはありますか︖

このドラマは史実にすごく正確というわけではないのですが、トニー(・マクナマラ、脚本家)は史実を時々取り⼊れています。当時は、お腹の周りにコルセットをつけていたそうですよ。最初に聞いた時は信じられませんでしたね。痛すぎるでしょって。

劇中ではエカチェリーナの出産シーンがあるんですが、宮廷にいる全員の前でお産をしなくちゃいけないんですね。当時はそういうやり方だったそうです。妊婦の⼥性にとってどれほど屈辱なことだったか、想像もつきません。良いことではなかったと思います。辛かったと思う(苦笑)

⼥帝エカチェリーナの愛と欲望の⽣涯を描く、ブラックユーモアをちりばめた宮廷ドラマ「THE GREAT 〜エカチェリーナの時々真実の物語〜 シーズン 2」、5月9日独占日本初放送スタート
(画像=tvgrooveより引用)

──シーズン 3 も決定していますが、今後どのような作品になっていって欲しいと思いますか︖

シーズン 3 は 5 月から撮影開始予定です。もうすぐですね。実は、私もまだ物語がどうなるのかを知らないんです。トニーがずっと脚本を書いていますからね。次のシーズンがどうなるのか、彼の中ではまとまっていると思うんですが、彼は撮影期間中もずっと執筆を続けるんです。それくらい筆が早い、天才なんです。

私もいち観客の気分で、どうなっていくのかがすごく楽しみです。ピョートルとエカチェリーナはどうなるんだろう︖⼦どもが⽣まれたけれど、幸せな家庭を築けるんでしょうか︖まだ分かりませんけれど、すごく楽しみです。私はいつもエカチェリーナの味方ですよ。