「脱・アパレル」をコンセプトに、アパレル業界、特にショップスタッフとしての経験を活かした異業種転職を支援する、ちょっとユニークな転職エージェント、goody(グディ)。脱・アパレル座談会・前編では自身もアパレル業界出身者であるgoodyのキャリアアドバイザー3人に、それぞれのアパレル時代のエピソードを聞きました。

アドバイザープロフィール

アパレルからの異業種転職。私たちも「脱・アパレル」チームです!【前編】
(画像=『転職の地図』より引用)

Profile
松井さん

老舗アパレルブランドの販売員として、都内近郊の百貨店にて6年間勤務。全国一番店での売上トップ、リニューアル店での副店長経験などがある。接客・販売に加え、マネジメントや店鋪独自のリーフレット制作業務などにも従事。

アパレルからの異業種転職。私たちも「脱・アパレル」チームです!【前編】
(画像=『転職の地図』より引用)

Profile
伊藤さん

大手紳士服量販店にて約5年間勤務。入社当時、全国250名以上の新入社員の中で11位の売上実績を上げるなど販売員として活躍。接客・販売以外に売り場管理、VMD作成や新人・パート教育等店舗の活気づくりにも尽力した。

アパレルからの異業種転職。私たちも「脱・アパレル」チームです!【前編】
(画像=『転職の地図』より引用)

Profile
榎本さん

レディスアパレルブランドの販売員として、都内百貨店などで3年間勤務。店舗内売上トップ達成などの実績がある。また、百貨店ロールプレイングコンテストで特別賞を受賞。販売接客だけでなく、副店長として売上管理・スタッフ育成にも携わった。

洋服代がかさむ、通し勤務 … 「アパレル販売員あるある」

― まずはじめに、アパレル販売員当時の仕事ぶりについてお聞きします。当時大変だったこと、苦労したことなど、アパレル販売員ならではのエピソードはありますか?

伊藤:販売員ならではといえば、自腹購入とか…?

榎本:ありましたね!今日の予算達成まであといくらだから自分が社販で買おう、とか。本部の人が「今日売上よくないね。うちの奥さんにプレゼントしようかな」なんて、買ってくれることもありました。

松井:ただでさえ洋服代はかさみますよね。私も年収の10%くらいは自社ブランドのアイテム購入に費やしていました。

アパレルからの異業種転職。私たちも「脱・アパレル」チームです!【前編】
(画像=自腹購入で出費が増えることもしばしば、『転職の地図』より引用)

伊藤:僕も毎月社販で3~4万は使ってたかな。主にスーツを販売していたんですが、ネクタイなどの小物もやたら買ってしまう。今でも80本くらい持ってますよ。

アパレルからの異業種転職。私たちも「脱・アパレル」チームです!【前編】
(画像=伊藤さんによるフォーマルスタイリング、『転職の地図』より引用)

松井:欠品したアイテムは店頭で着ちゃいけなかったんですよ。お客様に「あなたが今着てるその色ステキだから同じのが欲しい!」と言われても在庫がありません、では失礼だし、自分も売るモチベーションが下がるので。

榎本:同じのが欲しい!って言われるのはうれしい瞬間でもありますよね。

松井:そうそう、だから毎月在庫豊富なアイテムで2~3コーデ組んで着まわすのが常でした。私は自社ブランドが好きだったからそう負担には感じていなかったけど、必要経費とはいえバカになりませんよね。

ノルマはなくとも、達成すべき「予算」がある

アパレルからの異業種転職。私たちも「脱・アパレル」チームです!【前編】
(画像=「予算」は販売員にとって大きなプレッシャーのひとつ、『転職の地図』より引用)

― 個人に課せられる「売上ノルマ」のようなものはあるんですか?

松井:目標とする数字はありましたけど、あくまでも「予算」であって「ノルマ」じゃない。未達でペナルティを課せられることもありませんでした。

榎本:私も同じ。ノルマではないけど…まあ、微妙なところですよね。

松井:ですね(笑)店舗の年間予算が決まっていて、そこから月、週、日、そして個人の数字に落とし込んでいく。予算は達成して当たり前!という風潮がありました。

伊藤:僕のところでも店舗の規模やロケーションによって予算が設定されていたんですが、予算達成難易度は店舗によってかなりの差がありますよね。

松井:確かに。ブランド内売上トップの店舗にいたことがあるんですけど、期待値が高い分予算もどんどん上がっていって、ちょっと現実的じゃないぞ、みたいな数字を求められることもありました。まだ成長過程にあって右肩上がりの店舗や、リニューアル後の店舗の予算達成は比較的容易でしたけど。

榎本:私は最初に配属されたのが、閉店間際というか潰れかけの店舗で(笑)自分で希望したブランドだったのでやりがいはありました。その後新店舗のスターティングメンバーになった時は会社からの期待値も予算も高めだったけど、まだ認知度がなかったので苦労しましたね。

伊藤:ブランドのターゲット層が少ないエリアの店舗で勤務していた頃は、売上を作るのが難しかったですね。会社の評価基準としては全体的な売上数字だけじゃなく、複数点数販売率なども対象になっていました。