富山県氷見市最後の縫い針製造会社であり、現在線材加工業を営むケンシン工業から、ペットのブラッシング・マッサージ用高級櫛(くし)「つるかめ印のわんにゃんコーム」が発売中だ。
「つるかめ印」を約50年ぶりに復活
氷見市は、今から700年程前に縫い針製造の始まりといわれている、長崎から針製造技術を学んだとされており、江戸期から昭和期にかけて国内第2位の生産地だった。明治期には80軒以上あった「氷見針」製造工場も、需要減少に伴い、昭和50年頃の当社の生産終了を最後に縫い針製造会社は氷見から姿を消したという。
失われていく伝統産業を次世代に残していくべく、同社は「氷見針」製造で培った研磨技術を活かし、針のように細く丸く長い金属の表面を鏡のようになめらかに研磨する加工技術を開発。この加工技術力を活かし、かつての縫い針ブランド「つるかめ印」を約50年ぶりに復活させ、現代風にアップデートした独自自社ブランドを立ち上げた。
安全にブラッシングできる
今回販売された「つるかめ印のわんにゃんコーム」は、コロナ禍でも家族の一員として生活に癒やしを与えてくれるペットにとって、使い心地が優しく、決して傷つけることのないコームに仕上がっている。
伝統産業「氷見針」加工技術を活かしたコームピンは、職人が手作業で丹念に磨き上げることによって、Ra0.2以下というミクロ単位の面粗を実現。
表面は鏡のようにつやつやとした仕上がりとなるため、ペットを傷つけず、安全にブラッシングができる。
また、ピン先を半球状に磨き上げることで、皮膚に心地よい刺激を与え、なめらかにときあげる。
静電気が起きにくく、もつれた毛の解きほぐしにも使えるほか、ステンレス性のため耐久性にも優れている。
【こちらの記事も読まれています】