2022年も主演映画『愛なのに』や、大人気シリーズにきっちり爪痕を残した『コンフィデンスマンJP―英雄編―』、北条時房を演じる大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、主演舞台など、役の幅を広げる瀬戸康史さん。現在、波瑠さんが演じる恋愛経験ゼロの独身女性・聡子の恋の、お相手・涼介に扮したラブコメ『恋に落ちたおひとりさま~スタンダールの恋愛論~』がAmazon Prime Videoで独占配信中です。
瀬戸康史さん
ラブコメと謳ってはいるものの、なかなか周囲と関係性を築けず一歩を踏み出せずにいる大人の女性を勇気づける人間ドラマに仕上がっています。人とのコミュニケーションで大切なのは、「自分を“晒す”こと」と話す瀬戸さんにお話を聞きました。また、瀬戸さんといえば、その落ち着いた“声”も魅力ですが、瀬戸さん自身は「特徴のない声だと思っている」とか。
19世紀のコスチュームでの撮影は大変だった
――本作は、主人公の聡子(波瑠)が「恋愛論」の作者スタンダールを名乗る男(小日向文世)にアドバイスを仰いでいく、恋愛ノウハウドラマのイメージがありますが、実際には恋愛に限った物語ではない、人生ドラマです。それを、瀬戸さんと波瑠さんが19世紀のコスチュームで登場する妄想シーンを挟んだりして、軽やかに見せてくれます。
『恋に落ちたおひとりさま~スタンダールの恋愛論~』より
瀬戸康史さん(以下、瀬戸)「そうですね。脚本も本当に楽しくざっと読めました。暑い時期の撮影だったこともあって、繊細で大掛かりな衣装の19世紀の部分は大変でしたけど、でも完成したものを見ると、その場面もすごく爽やかで面白くなっていて、良かったなと思いました」
――涼介は謎めいたキャラクターとして登場し、後半に変化を見せる役です。
瀬戸「前半はいろんな方向に捉えてもらえればいいなと思いました。普通の爽やかな青年として、『主人公の聡子はこの人と恋愛していくんだな』と思ってもらってもいいですし、『この涼介って人、何考えているのか分からない!』『え、今なんでちょっと悲しそうな顔をしたの?』とか。そして後半は彼も色々なことが明らかになっていくので、注目してもらいたいです」
人と関係を築くには、自分を“晒す”ことが大事
『恋に落ちたおひとりさま~スタンダールの恋愛論~』より
――聡子は最初は人との関係を恐れていますが、次第に周囲とつながりを持って行きます。瀬戸さんご自身が人とのコミュニケーションで大切にしていることはありますか?
瀬戸「人にはロボットと違って心があるので、『相手を信頼できるな』『自分を信じてくれているんだな』という思いは、相手に伝わると思います。そしてそこに絆が生まれていく。だから、そうした思いを含め、自分を“晒す”ことは大事だと思います。そうしないと相手も心の内を明かしてくれないと思うので、僕は思ったことは口に出して言うようにしています」