鹿児島市街地から錦江湾を挟んでそびえ立つ鹿児島の桜島や、島のあちらこちらで猫に出会える福岡の相島、かつての炭鉱の島として知られる長崎の端島&池島など、観光スポットとしても人気の九州のおすすめ離島をご紹介します。
1.桜島(鹿児島)
鹿児島市街地から錦江湾を挟んでそびえ立つ「桜島」。現在も噴火が続く活火山ですが、フェリーで渡って気軽に観光を楽しめます。桜島港へは、鹿児島港からフェリーで約15分でアクセスすることが可能。日中は1時間に3便~4便運航しています。
また桜島へ行かなくとも、鹿児島県内の様々な場所から眺めることができます。桜島ビュースポットとして特に名高いのが「城山展望台」。城山は標高107メートルの高さで、大型観光バスも通れるほど道も綺麗に整備されています。
そのほか桜島フェリー乗り場からほど近い「ドルフィンポート」からも、錦江湾と桜島を一望できます。
2.相島/猫島(福岡)
福岡県新宮町の沖合約7.5kmの場所に浮かぶ「相島(あいのしま)」。新宮漁港渡船場から船で約20分でアクセスできます。
かつてアメリカCNNテレビが選ぶ「世界6大猫スポット」として紹介され、海外からの観光客も訪れる猫好きにはたまらない島です。約300人の島民と約100匹の猫が暮らし、島のあちらこちらで猫に出会うことができます。
島には国指定史跡の「相島積石塚群」や、高さ20m、周囲100mで、海食洞がある「鼻栗瀬(はなぐりせ)」などの見所もあり、観光案内所でレンタサイクルを借りて巡るのもおすすめ。
3.端島(長崎)
長崎港から南西の海上約17.5kmの場所にある、通称”軍艦島”とよばれる島。大きさは南北に約480m、東西に約160mととても小さく、明治から昭和にかけて海底炭坑によって栄えました。
最盛期の1960年(昭和35年)には、当時の東京都区部の9倍もの人口密度でしたが、1974年(昭和49年)に閉山、現在は無人島になっています。
世界遺産「明治日本の産業革命遺産」を構成する資産のひとつで、ツアーでのみ上陸が可能です。高層ビルが建ち並ぶ側には安全面から訪れることはできませんが、かつての炭坑の現場を含め3つの見学スポットに立ち入ることができます。
世界的に類を見ない島の成り立ちにも驚きますが、ガイドさんが当時の過酷な労働環境についても教えてくれ、炭坑という仕事や日本の歴史について深く考える機会となります。
4.池島(長崎)
長崎の大瀬戸港からフェリーで40分ほどで渡れる離島。2001年まで炭鉱が稼働し、かつては人口8,000人を数えた島です。同じく炭鉱の島として有名な端島は閉山後、無人島になりましたが、池島には今でも200人弱の住民が暮らしています。
歴史的にも価値の高い炭鉱跡が観光の見どころで、とくに電動トロッコで坑内をめぐる「炭鉱坑内体験ツアー」が人気。元炭鉱マンガイドによる案内をもとに、坑内を探検できます。
5.能古島(福岡)
博多湾の真ん中に浮かぶ、周囲約12km、人口約800人の小さな島。福岡市内から小一時間、フェリーで10分と気軽にわたることができます。
自然豊かな島の最大の観光スポットが、約15万㎡という広い敷地に四季折々の花が咲き誇る「のこのしまアイランドパーク」。とくに秋のコスモスは圧巻で、この時期に福岡を旅するならぜひ訪れてみて。
6.黒島(長崎)
佐世保市本土から西へ約12キロ離れた場所にある、人口約400人の「黒島」。九十九島最大の島で、100年以上前に建てられた教会「黒島天主堂」が特に有名です。島民の約9割がカトリック教徒で、黒島天主堂では毎週日曜日の朝にミサが行われ、キリスト教関連の行事が行われています。
自然豊かな島を一周するには、ゆっくり歩いて一日もあれば十分。黒島港にある観光案内所ウェルカムハウスでは自転車の貸し出しも行っているので、風を感じながら黒島の自然と美しい景色を楽しむこともできます。
7.志賀島(福岡)
砂州により本土と陸続きになっている島。博多ふ頭から市営渡船で約30分、または車や電車、バスで「海の中道」を通り訪れることができます。
万葉集にも登場する周囲11kmほどの小さな島で、国宝金印「漢委奴国王」が発見されたことで有名になりました。志賀島では美しい海を楽しむことができ、勝馬海水浴場は福岡市内で唯一、水質ランクAAに判定されています。
また島内で最も高い場所にある潮見公園展望台からは、360度の大パノラマが広がり、夜には福岡市街の夜景を見ることができます。
8.奄美大島(鹿児島)
沖縄県と鹿児島県の間にある、奄美群島の中で最大の島。地殻変動により大陸から切り離された歴史があり、「東洋のガラパゴス」とも呼ばれています。島独自の固有種や、国内では希少な野生動物が数多く生息し、1,000万年前に大陸からやってきたアマミノクロウサギはその代表ともいえます。
奄美大島にはダイビングやシュノーケリングを楽しめるビーチが多く、赤尾木の東海岸は、大河ドラマ『西郷どん』のオープニングロケ地にも使用された美しいビーチです。ここでは、パワースポットとして知られる「ハートロック」を見ることができます。
そして観光の定番といえば、マングローブのカヌー・カヤックツアー。西表島に次いで国内で2番目の広さのマングローブ原生林が広がっており、探検気分で原生林を進むことができます。
東京や大阪などから直行便が運航しており、東京からなら約2時間50分、大阪からなら約1時間45分で行くことができます。