大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK)の第15回(4月17日放送)が神回だったと大評判である。

たけしの後の三谷幸喜に“大河ドラマの宣伝コント”より視聴者が期待することは?
(画像=『女子SPA!』より引用)

(画像:『鎌倉殿の13人』NHK公式サイトより)

佐藤浩市演じる御家人・上総広常が源頼朝(大泉洋)に見せしめとして殺されるダークな台本を書いた三谷幸喜。彼が目下、1年間の長丁場の大河執筆と平行して「情報7daysニュースキャスター」(以下 Nキャス/TBS土曜夜10時~)にレギュラー出演していることも話題だ。

たけしの“フリージャーナリスト”も引き継いだ三谷幸喜

三谷幸喜は4月からビートたけしの後を継いで「N キャス」レギュラーになった。たけしが番組内で肩書にしていた“フリージャーナリスト”もそのまま引き継いでいる。

誰がつけたか知らないがたけしのフリージャーナリストという役割にも違和感があったが、三谷になってもその違和感は残る。なぜフリージャーナリストなのだろう。そういう役(設定)をつけることでニュースに詳しくないことへの防波堤にしているのだろうか。

とかく最近、タレントなどが門外漢の社会問題にコメントすることに不信感を抱く視聴者も増えている。そんなとき、タモリが「タモリステーション」のウクライナ戦争特集のとき(3月18日放送)でほぼ何も語らず聞いているだけだったことは好評だった。

たけしの後の三谷幸喜に“大河ドラマの宣伝コント”より視聴者が期待することは?
(画像=『女子SPA!』より引用)

(画像:情報7daysニュースキャスター TBS公式サイトより)

三谷幸喜は4月2日の初登板の回でウクライナ戦争に関して、戦争の物語も書いている劇作家として発言し事なきを得た印象だった。また、アカデミー賞授賞式でウィル・スミスが司会のクリス・ロックを殴った件についても喜劇作家としての存在意義を感じさせた。4月16日、3回めの出演ではコロナ禍が話題になり、緊急事態宣言下、「不要不急」とされた演劇人としての立ち位置から語っていた。どれも実感のこもった率直なものだ。

フリージャーナリストというと新聞記者やニュースキャスターのような人物を思い浮かべがちだが、劇作家も社会情勢を作品に盛り込んで伝えることもある。江戸時代、歌舞伎は実際の事件を元にした演目を素早く上演していたほどで、それはある意味、ジャーナリズムである。