4月14日にスタートした『未来への10カウント』(テレビ朝日系、木曜夜時~)。初回の平均世帯視聴率は11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、2桁発進となった今作も、やはり“キムタク”節が全開の1本に仕上がっていました。「キムタクが出演するドラマの大ファン」である筆者がその魅力について語ります。

キムタクファンでなくても、キムタクドラマにはハマる理由

筆者にとって、木村拓哉という人は幼い頃から“誰もが知るトップアイドル”。男女を問わず、ファンであるか否かを問わず、大きな影響を及ぼす存在でした。小学生の頃、SMAP全員が出演していた映画『シュート!』(1994年)を映画館で観た日のことを今でも覚えています。

歌ったり踊ったり、『SMAP×SMAP』(~2016年、フジテレビ系)で料理をしたりコントをしたりする木村拓哉も確かにカッコイイ!ただ…それはやはりSMAPあってのこと。筆者がハマったのは彼が出演したドラマの数々でした。

筆者は特に、木村拓哉ご本人の大ファンというわけではないのです。それでも、やはりドラマは観てしまう。その理由のひとつは、一定のクオリティで満足させてくれる安心感。好き嫌いはもちろんあると思いますが、キムタクドラマを観て「つまらん!」「何これ?!」となることがほぼありません。

木村拓哉の演技は“受け”である。ファンでなくてもキムタクのドラマは観てしまう理由|ドラマ『未来への10カウント』
(画像=『女子SPA!』より引用)

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それは、彼のスタンスと積み上げてきた実績によるものだと考えます。

木村拓哉が主演となれば、共演者には名優たちが名を連ね、脚本・演出・スタッフは一流どころが揃う。またバラエティやインタビューなどから、彼のプロ意識が非常に高いことも伺えます。スタッフの名前を全員覚えている、現場に台本を持ち込まない、NGを出さないなどの逸話は有名。キムタクドラマは、木村を主演に据え一流の演者とスタッフが高め合って作られている。だからこそ、満足値の高い作品になりやすいのです。

共演者の演技を引き立てる、木村拓哉の“受け”の演技

また木村はSMAPで培われたトップアイドルとしての実績もあり、放つオーラは今も凄まじい。なのに俳優・木村の演技は主演でありながら“能動的”というより“受動的”だと筆者は感じます。共演者との台詞の掛け合い、表情のやり取りによって生み出される空気感こそが俳優・木村の魅力ではないでしょうか。

過去の作品においても、もちろん共演者のレベルの高さあってのことではありますが、共演者の演技が強く光ることが多いのです。例えば、木村が児童養護施設で育ったレーサー役を演じた2005年の『エンジン』(フジテレビ系)。木村と共に施設で暮らす子どもたちの演技はとても印象的でした。上野樹里、戸田恵梨香、夏帆、中島裕翔をはじめとする共演者の多くは今も活躍しています。2007年の『華麗なる一族』(TBS系)では、錚々(そうそう)たる顔ぶれのメンバーが共演。主役級の俳優たちの怪演を、木村の“受け”の演技が引き立てておりストーリーから目が離せませんでした。