介護生活にならないために
ひとり暮らし、お金以上に心配なのが健康です。「今暮らしていけるだけのお金があれば、備えはいらない。この世は、天国へ向かっての旅の途中なのだから」というクリスチャンの考えのもと、ミツコさんも死はこわくないといいます。とはいえ「介護で迷惑をかけるのは避けたい」。おそらく皆が同意見ではないでしょうか。
そのために必要不可欠なのが健康管理ですが、ミツコさんが実践しているのは規則正しい食事と運動だけ。まとめると「3食、栄養バランスのいいものを30品目、30回噛んで食べる。早寝早起き、よく寝る」そして「起床後30分の運動」です。運動は、布団に寝たままでできるストレッチや筋トレなど。ここでも決して無理しない姿勢がうかがえます。
でも基本的なことがなかなかできない、続かない、という人もいますよね。はい、私もそうです。しかし、お金をかける代わりに心を尽くす、まず自分をもてなす、という考えにシフトすると、案外できるのではないかと本書を読んで思いました。
前を向いて1歩ずつ、悩まず生きるコツ
健康で生き生きと人生をまっとうするには、メンタルも大切。ここにもたくさんの金言がありました。まず「『人のため』ではなく『自分のため』で生きるのがラクに」。私達は誰かのために何かをすると、つい、見返りを期待してしまうのです。ところが、これは自分のため、と自分軸で行動すると、余分な感情は生まれません。そして自分にはできないと判断したら、やらない勇気も持ちたいです。自分を信じて進めば、自己嫌悪に陥ることはないでしょう。
最後にミツコさんが綴ったのが、「周囲を見渡せば、必要なものはすでに全部そろってる」。私には何もない、お金も恋も仕事もetc、こんな風に悩んでしまうのは、案外足元が見えていないからかもしれません。「暖かい家があり、健康な体があり、今日食べるご飯がある。お金も、今ある分で十分ありがたい」。
世の中には物と同様に情報もあふれています。私には何かがたりない、と焦る人は、無意識に他人と比較しているのかもしれません。あなたの人生はあなたのもの、他人は他人。「比べない!私は私」とミツコさんも自分に言い聞かせているそうです。
「幸せの98%は大変なこと」。冒頭の言葉どおり、ミツコさんも怒涛の日々を送ってきました。だからこそ、考え方、心向きひとつで幸せになれるのだと、本書は物語っているのです。
<文/森美樹> 森美樹 1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
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