「教師の仕事は忙しい」とよく耳にしますが、実際はどうなのでしょうか。今回は、元公立中学校教師に聞いた、ブラックな長時間勤務の実情をご紹介します。

元国語の中学教師で、剣道部の顧問を担当

公立中学校で国語の教員をしていたAさん。務めていた学校では、校長、教頭、非常勤の先生以外、全員部活動を担当するのが決まりでした。Aさんは未経験、知識ゼロの状態で、剣道部の顧問になりました。

担当した剣道部は、地域のクラブチームに入っている子ばかりで、全国大会に行くほどの強豪クラブ。必然的に、部活動にも力が入っており、平日の放課後は毎日部活動の指導をしなくてはなりません。

部活が終わるのは18時!授業の準備はそれから

定時は17時のはずですが、平日は基本的に毎日18時まで部活動があります。落ち着いて仕事ができるのは18時以降。その日にトラブルでもあれば、保護者に電話し、繋がるまで帰ることはできません。トラブルによっては学校に来てもらう、もしくは家庭訪問することも……。

そのあとようやく次の日の授業の準備をします。100~200人分のプリントの作成や印刷、テストの採点、提出物のチェックなど、やることは盛りだくさん。朝8時過ぎから毎日20~21時まで学校にいることがほとんどで、23時まで帰れなかったこともあったそうです。

ちなみに、教員の働き方は特殊のため、給料の4%が調整額として元々上乗せされており、残業代はありません。