調和のとれた新たなヴィラン作品
もちろん筆者は、レトの大ファンだけれど、そのキャリアがどこを目指してるのか分からないのが、正直なところだ。
だって、「GUCCI GUILTY」のプロモーションビデオでは、マーラーのアダージェットに合わせて、ちゃんとイケメン・オーラ全開で官能をこれでもかと身にまとっているのに、どうして映画になると、自己演出が過剰になり過ぎるのか。というか、どうしてエキセントリックで、トリッキーな役ばかり好んで演じるのか。
『モービウス』の撮影現場でも、休憩時間でさえ役に入り込むために、トイレに松葉杖で行って、撮影を中断させたとか。本人が納得いく演技ができたなら、それに尽きるのだけれど。
何でもかんでも憑依型と言って、メソッド演技が褒められるのは個人的にはどうかと思っている。だから本作は、異型の吸血鬼にメタモルフォーゼするものの、久しぶりにレトが、ある意味で素直に演技した作品として評価されるべきだ。DCコミックスを代表する悪漢ジョーカーを怪演し、今度はマーベル・コミックスのモービウスを演じ、調和のとれた新たなヴィラン作品の誕生を素直に喜びたい。
加賀谷健 音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。 ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」や「映画board」他寄稿中。日本大学映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
提供・女子SPA!
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