和歌山県太地町にある「太地町立くじらの博物館」では、イルカやクジラショーの見学、餌やりなどの触れあい体験に加え、博物館ならではの貴重な展示が行われているのが魅力です。また、世界で議論がなされるきっかけともなった日本のイルカ追い込み漁を描いたドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』の現場である太地町でこそ、感じられることや見えてくることもあるはず!そんな大人にとっても興味深い「太地町立くじらの博物館」にて、未だ謎多いクジラの生態や、世界から問題視される日本の捕鯨漁の歴史に迫ってみるのはいかがでしょうか。

クジラの町、和歌山県にある太地町(たいじちょう)とは?

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(画像=トラベルライター 和歌山県太地町、トリップノートより引用)

本州の南端にあり、紀伊半島の東側に位置する和歌山県「太地町」は、日本における捕鯨発祥の地であり、クジラの町として知られています。何千年もの歴史を誇る日本の捕鯨文化ですが、組織的な産業活動として捕鯨を日本で最初に成功させたのが、ここ太地の和田頼元(わだよりもと)であるといわれています。

捕鯨の歴史と技術を後世に伝える「太地町立くじらの博物館」

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(画像=トラベルライター 太地町立くじらの博物館、トリップノートより引用)

1969年に、日本における捕鯨発祥の地である和歌山県・太地町に開館した、その名も「太地町立くじらの博物館」は、捕鯨400年の歴史とその技術を後世に伝えることを目的につくられました。

博物館では、様々な種類のクジラの骨格標本をはじめ、クジラの生態が学べるような展示物、さらに捕鯨に関する資料など実に1,000点以上もの貴重な展示物に出会うことができます。

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(画像=トラベルライター 太地町立くじらの博物館、トリップノートより引用)

また、博物館のほかにもイルカショープールやクジラショーエリア、ふれあい桟橋など、施設ごとに様々な視点から触れあい学べるのも、ここ「太地町立くじらの博物館」ならではの大きな魅力です!

3つもの階からなる博物館本館で学ぶ

太地の伝統的「古式捕鯨」、実物全身骨格標本が広がる1階・大ホール

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(画像=トラベルライター 太地町立くじらの博物館、トリップノートより引用)
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(画像=トラベルライター シャチの実物全身骨格標本、トリップノートより引用)

博物館本館の1階・大ホールでは、セミクジラやシャチなどの実物全身骨格標本が吊り下げ展示されています。吹き抜け部分にダイナミックに吊り下げられた実物全身骨格標本を目の当たりにすれば、いかにクジラが巨大な哺乳類であるかにきっと驚かされるはずです!

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(画像=トラベルライター 古式捕鯨の様子、トリップノートより引用)
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(画像=トラベルライター 古式捕鯨の様子、トリップノートより引用)

また、1階の大ホールでは太地における伝統的な捕鯨方法である「古式捕鯨」がジオラマで再現され、捕鯨の様子を立体的に感じ取ることができます。

未だ謎多いクジラの生態に迫る2階

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(画像=トラベルライター 太地町立くじらの博物館、トリップノートより引用)
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(画像=トラベルライター 太地町立くじらの博物館、トリップノートより引用)

本館・2階では、骨格標本や液浸標本などの展示物によって生物学的にクジラの生態を学ぶことができます。

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(画像=トラベルライター イルカやクジラのお産の様子、トリップノートより引用)

世界の海には80を超える種類ものクジラが生息しているといわれていますが、私たちと同じ哺乳類でありながら水中で生活を行うクジラの生態は未だ謎が多く、様々な研究が日夜行われ続けています。そんな謎多いクジラの生態に迫る、様々な展示がなされている博物館はとても貴重です。

400年以上にわたる太地の人々とクジラの歴史が学べる3階

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(画像=トラベルライター セミクジラ実物大模型、トリップノートより引用)

全国でも珍しい、グラスファイバーで詳細まで型取ってつくられたセミクジラの実物大模型と並んで目を惹くのが、勢子一番舟(せこいちばんぶね)です。その他、3階では様々な種類の銛(もり)や剣など古式捕鯨道具が展示されているなど、ここ「太地町立くじらの博物館」ならではの人とクジラの関わりにおける歴史を学ぶことができる展示エリアとなっています。