突然ですが、みなさんは転職するとき、「なんとなくの印象」で志望するポジションを決めてしまっていませんか?
例えば、Webデザイナー、マーケター、ライター…クリエイティブな仕事にはスタイリッシュで洗練されたイメージがあり、憧れる人も多いものです。
また、営業職、コンサルタントなど、アクティブな印象のポジションも人気があります。
ですが、実際の仕事内容をよく把握せずに志望・入社してしまうと、後から「想像と違った」という結果になりかねません。
今回は、「イメージだけではなく、仕事内容を正しく理解して転職する」ことの大切さについてご紹介します。
【転職とイメージ】憧れと業界・ポジション(職種)研究
キャリア面談の席で「マーケティングの仕事をしたくて転職を決めました」「ライターになりたいと思っています」…という希望をお持ちの方に、「では、その仕事に就いてみて、どんな活躍をしたいですか?」という質問をすると、言葉に詰まってしまうケースが比較的多いのです。
これは、まだその職種について理解ができておらず、研究の余地がある状態といえるでしょう。
もちろん、憧れを持つのはとても良いことであり、転職エージェントに相談する段階では志望内容が固まっていない方が大半です。
そもそも「どんな活躍をしたいか」を一緒に見つけていくために転職エージェントが存在しています。言葉に詰まってしまっても全く問題ありませんので、安心してください。
一番危惧すべきは、「憧れのまま、よく理解せずに内定まで突き進んでしまうこと」です。
「イメージが良いからその職業に就きたい」ということは、「イメージの良い肩書きを手に入れること」がゴールになってしまっている状態です。
むしろ、内定はゴールではなくスタートライン。その仕事に就いたところからが、本当のスタートです。
「◎◎になること」を目指している状態なら、「なぜその仕事に就きたいのか?」「その仕事ではどんな経験ができ、どんなスキルが身につく(活かせる)のか?」など、憧れやイメージだけではない、業界・職種への理解が必要になってきます。
業務内容を把握していないまま就職してしまうと「想像と違う!」というミスマッチになりかねません。
「華やか」「自由度が高そう」「なんかカッコいい」と思っているポジションも、実際には意外と体力勝負だったり、地味な作業が多かったりするものです。
逆に、そういった側面があってもやりたい仕事かどうかを考えて転職できれば、仕事はより一層楽しく、充実したものになります。
【転職とイメージ】就きたいポジション(職種)・なりたい自分
「なりたい自分像を実現できる転職」は、とても理想的です。
しかし、業界・職種の研究が足りずにイメージが先行してしまうと、「なりたい自分」ではなく「就きたいポジション」の方に視点が偏ってしまいます。
どのように成長していきたいか・どのようにそのフィールドで活躍していくかを考える作業は、転職においてとても重要です。
つまり、業界・職種研究と同時に、自分研究=自己理解を深めることが必要になってきます。
「自分の理想像」を把握し、志望する業界・職種が自分のなりたい姿にフィットしたものかどうか、転職活動の中で考えてみましょう。
その上で、もし現職で自分の理想像を叶えられそうな余地がある場合は、急いで転職する必要はありません。もう少し今の環境で頑張ってみて、「やっぱり違うな」と思ったときにまた考えれば良いのです。
転職は「人から見てどうか」ではなく、「自分の自己実現」のための手段。
「カッコいい」「華やか」というイメージや、他者からの視点ではなく、自分の視点でしっかりと、人生に必要な経験ができるかを考えた上で、転職をするのがベストです。