『おかあさんといっしょ』(NHK Eテレ)の第21代「歌のお姉さん」として、2016年から6年間活躍した「あつこお姉さん」こと小野あつこさんが、2022年4月2日で番組を卒業しました。

あつこお姉さん、コロナ禍での思いを明かす「子供達に“大好き”と言ってもらえることが…」
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小野あつこさん

 輝く笑顔と美しい歌声で、子どもたちだけでなく親世代にもたくさんの幸せを届けてくれたあつこお姉さん。番組での6年間を振り返りながら、歌のお姉さんを目指したきっかけや、4月20日に発売されるブルーレイ・DVD『「おかあさんといっしょ」最新ソングブックまほうのラララ♪』について聞きました。

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ピアノ教室の先生が大好きだった

あつこお姉さん、コロナ禍での思いを明かす「子供達に“大好き”と言ってもらえることが…」
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――いつ頃から音楽や歌が好きだったのでしょうか?

小野あつこさん(以下、小野):父親の趣味が音楽鑑賞だったので、小さい頃から自宅でピアノ曲を聴く機会が多くありました。「私もピアノを弾いてみたい」と思ったのがきっかけで習い始めました。

 私はピアノ教室の先生のことが大好きだったので、先生に会いたい一心で長く続けることができました。先生に憧れて「音楽の勉強をもっと深めたいな」と思い、ピアノで高校に入学しました。高校で友達の歌の伴奏をしたことがきっかけで「歌も素敵だな」と思って、大学(東京音楽大学)では声楽を勉強していました。

――「歌のお姉さん」を志したきっかけは何だったのでしょうか?

小野:大学院を卒業する前のタイミングで、大学の先生からの推薦で「歌のお姉さん」のオーディションを受けることができました。私は大学と大学院の6年間、学童保育や児童館で指導補助のアルバイトをしていたので、子ども好きなことを知って声を掛けてくださったんだと思います。

 お話をいただいて、「歌のお姉さんのオーディションって本当に存在しているんだ!」と驚きました。オーディションを受ける方はもっと前からいろいろと準備をされている様子だったので、私にとっては本当に「雲の上の話」でした。まさか機会をいただけるとは思っていなかったです。「歌のお姉さん」に決まったときは「夢なんじゃないかな」と思いました。

「変顔」を必死で勉強

あつこお姉さん、コロナ禍での思いを明かす「子供達に“大好き”と言ってもらえることが…」
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――子どもの頃は、どのお兄さん・お姉さんを見ていたのですか?

小野:私が見ていたときは、けんたろうお兄さんと、あゆみお姉さんでした。子どもの頃の私にとって、毎日テレビの向こうから話しかけてくれる憧れの存在でした。あゆみお姉さんに初めてお会いしたときは感動して涙が溢れました。「本当に存在していたんですね!」と思って、鳥肌が立ちました。

――「歌のお姉さん」になることが決まってから、どんな目標を持って活動してこられたのでしょうか?

小野:「子どもたちに身近に感じてもらえるお姉さんになりたいな」と思っていました。「歌のお姉さん」になることができたのは、「児童館や学童保育で子どもたちと接していたことが大きかったのかな」と思ったんです。番組ではテレビの画面越しにはなるのですが、「これまで関わってきた子どもたちと同じように、身近な存在に感じてもらえるようになりたいな」と思いました。

――歌だけではなく演技やダンス、お絵描きなどさまざまなことに挑戦されてきました。どんなことが印象に残っていますか?

小野:変顔に初めて挑戦したんですけど、子どもたちが喜んでくれるのが嬉しくて「笑ってもらえたらいいな」という気持ちでやっていました。だいすけお兄さん、よしお兄さん、りさお姉さんという先輩方が本当にすごかったので、日々勉強させていただきました。

 演技をするのも初挑戦だったのですが、『おかあさんといっしょ』では、どんなことでも「子どもたちに向けて発信する」ことが大切にされていたと思います。だから「どうやったら子どもたちに伝わるのかな」と常に考えて勉強していました。