自分を冷え性と感じている人がとても増えている昨今、実は、冷えの原因が春夏から始まっていることを知っていますか? 気温の上昇とともに、冷たいものを沢山飲んだり食べたり、冷房の効いた部屋にいることで、知らず知らずのうちに体に冷えが蓄積され、その冷えを冬に持ち越すことでさらに冷えが悪化して慢性化、やがて心身に不調が現れるという悪循環に陥ってしまうそう。

そこで今回は、体の冷えと温活のポイントについて神奈川歯科大学大学院統合医療学講座 特任教授・川嶋 朗先生(以下、川嶋先生)に解説いただき、冷え解消に最適なカンタン“春夏の温活鍋”を料理家・浜内千波さんに教えてもらいました。

冷えの慢性化解消には“春夏の温活”がポイント!カンタン【春夏の温活鍋】レシピを紹介1.jpg
(画像=beauty news tokyoより引用)

▲神奈川歯科大学大学院統合医療学講座 特任教授・川嶋 朗先生(左)、料理家・浜内千波さん(右)

|春夏に冷たいものを控えて、お腹を温める食べ物や飲み物をとる

川嶋先生によれば、「体に冷えが蓄積されると、本来、体に備わっている体温調節機能が低下、季節の温度変化に適応できなくなり、冷えが慢性化しやすくなる。また、冷えにより、全身をめぐる血行が悪くなり、新陳代謝が落ち、免疫力も低下。さまざまな病気やメンタル不調にも繋がりやすくなる」そうです。

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(画像=beauty news tokyoより引用)

そこで大切になるのが【春夏の温活】です。川嶋先生によると、「春夏も、体温以上のなるべく温かい食べ物・飲み物をとるように心がけることが、冷えの慢性化を防ぐための、食事による温活の第一条件。自分のお腹に手を当てて、冷たいと感じる人は内臓が冷えている可能性があります。体で最も冷やしてはいけない部分が、約7割の免疫力が集中しているお腹」だそう。

さらに、「東洋医学では、食品には体を温める“温熱性食材”と体を冷やす“寒涼性食材”があるとされていて、温熱性食品をたくさん使ったスープや鍋物などを積極的にとること」をすすめてくれました。ちなみに“温熱性食品とは、「野菜類:人参、カボチャ、玉ネギ、山芋など、肉・魚類:鶏肉、羊肉、鮭、鯖、タラ、フグなど、調味料・香辛料類:味噌、ニンニク、コショウ、シナモン、ショウガなど、豆類:小豆、黒豆、納豆など」になります。

また、冷え解消のためには、熱を生み出す力の約7割を担っている基礎代謝を上げることも近道。「入浴時に38~40℃のお湯に15分ほど全身を浸したり、ウォーキングやストレッチ、ヨガなど、適度な運動をコツコツ実践することで筋肉を増やしたりも大切」とのこと。また、「スクワットなど少しきつめの筋トレをさらに加えると効率よく基礎代謝を高めることができる」そうです。

|浜内千波さん考案「春夏の温活 ス・タイル鍋」レシピ3種

それでは、料理家・浜内千波さん考案、冷えを改善する「春夏の温活 ス・タイル鍋」のレシピを3種紹介します。

「これまでのイメージを一新する鍋の新提案。“ス・タイル鍋”の『ス』は、スプリング、サマー、すっきり、スタミナ、すっぱ辛い、スタイリッシュ等から付けました。鍋料理は冬のものだけでなく、春や夏にも食べることで代謝が上がり、春夏の冷えを解消しながら、すっきりとした身体を目指すことができます。1品作るだけで栄養バランよく食べることができ、料理も短時間で簡単!野菜不足も解消。ぜひ温かい季節にも鍋料理を取り入れて、身体をいたわってください」と浜内さん。ぜひ試してみてくださいね。

A.すっきり鍋

一見「ラタトゥイユ」のような食材と、パサつきがちな鶏胸肉を野菜と一緒に煮込むことで柔らかくした、サラダ感覚の鍋。シメのご飯に粉チーズをふると、リゾットのような味わいを楽しめます。

冷えの慢性化解消には“春夏の温活”がポイント!カンタン【春夏の温活鍋】レシピを紹介1.jpg
(画像=beauty news tokyoより引用)

|材料|

パプリカ 200g、ズッキーニ 200g、玉ねぎ 200g、生姜 20g、フルーツトマト 150g、鶏むね肉 300g、塩 小さじ1強、ごはん 適量、粉チーズ 適量

<たれ>ポン酢 大さじ4、玉ねぎ微塵切り 50g、オリーブオイル 大さじ1

|作り方|

(1)パプリカ、ズッキーニ、玉ねぎをそれぞれ1cm幅の細切りに、生姜は皮を削り薄切り、トマトを半分に切って、鶏肉を1cmくらいの厚さに削ぎ切りする

(2)すべてを鍋に入れ、塩を入れてざっくりと混ぜて水を注ぎ、蓋をして火にかける

(3)たれの材料を混ぜ、つけながらいただく