歴史的には、奈良時代より、貴族や知識人の流刑地とされていた新潟の「佐渡」。江戸時代に入ると、世界有数の産出量を誇る金銀山として、江戸幕府の財政を支えていました。また、絶滅危惧種のトキの保護増殖に力を注いでいるのは、有名ですね。しかし、日本海側最大の島「佐渡」の魅力は、それだけじゃない!自然美やノスタルジー漂う町並み、ジブリ映画を彷彿とさせる廃墟、楽しいアクティビティと、素敵な魅力に溢れる佐渡島をご紹介します。
【1】七浦海岸・高瀬の夫婦岩
相川地区の南方に10kmほど続く七浦海岸は、変化に富んでいる隆起型の海岸線で、夕日が美しいポイントとして有名です。
その七浦海岸の代表的な景勝地が高瀬の夫婦岩。夫婦が寄り添いあっているように見える夫婦岩、家庭円満が願えそうですね。
【2】史跡 佐渡金山
佐渡金山は、江戸時代から1989年の採掘休止まで、国内最大の金銀山として、78tの金と、2,330tの銀を産出していました。
江戸時代の手掘り坑道を見学するコース、明治以降の坑道を見学するコースがあり、どちらも鉱山の歴史が垣間見られる興味深い史跡です。坑道を抜けると資料館や道游の割戸と呼ばれる最古の採掘跡まで見学できます。坑内は通年10℃前後と涼しいので、上に羽織るものがあると良いですね。
【3】北沢浮遊選鉱場
佐渡金山から5分ほどの場所にあります。ここは鉱石を処理して金を取り出すために建設された選鉱と製錬の施設で、当時は1ヶ月で5万t以上の鉱石を処理できたことから、東洋一の浮遊選鉱場と呼ばれた近代遺産です。
スケールの大きさが感じられる廃墟で、ジブリ映画『天空の城ラピュタ』のような風景が見られると、ファンも多い場所です。
【4】矢島・経島
穏やかな入り江に浮かぶ矢島・経島があるのは、小木地区。矢島と経島という別の名前がついていますが、現在は一つの島となっています。赤い太鼓橋が印象的な箱庭のような景色で、水中はとても澄んでいます。
ここでは、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』で千が漕いでいた、あのたらい舟を漕ぐことができますので、ぜひ挑戦を!
【5】大野亀
海抜167mの巨大な一枚岩でできている大野亀。寒暖両系の植物境界線である北緯38度線が、島の中央を通過している佐渡は、日本の南限と北限の植物が、一度に楽しめる花の楽園として知られています。ここ大野亀では、6月になると、トビシマカンゾウの日本一の大群生が見られます。
大野亀は頂上まで登ることが出来ますが、途中から細く曲がりくねっているのでスリル満点です。持ち物を、風で飛ばされないようご注意を!