祭り最大の見せ場の直前、我慢できずにトイレへ……
しかも、この日は春にしては日差しが強く、ノドが乾いても水分補給すらできなかったとか。それでも木落しが始まるまで我慢して待ち続けていましたが、開始予定時刻まであと1時間を切ったあたりからトイレに行きたくなってしまったといいます。
「事前に仮設トイレの場所は確認していましたが一度離れると場所を取られてしまいそうだったし、それ以前にすごく混んでいて再びここに戻れるかわからなかったから我慢しようって。けど、さすがに限界が近づいてきてトイレに行くことにしたんです」
このとき木落しの開始まであと15分。人混みをかきわけて仮設トイレになんとかたどり着くも大行列。結局、木落しの瞬間はここで迎えることになり、直接見ることはできませんでした。
「歓声が聞こえ、それがひときわ大きくなったので今始まったというのはわかりました。タイミングが悪かったといえばそれまでですが、朝のうちから来ていたのに結局見れないって……。
トイレから出た後は結局戻ることができず、彼氏にこっちに来てもらって合流したのですが、第一声が『ちゃんとトイレくらい事前に済ませておけよ』ですよ。これにはカチンと来ちゃって、この日泊まる予定だったペンションに向かう車内で大ゲンカ。夕食中も会話はほとんどせず、夜は疲れていたこともあってサッサと寝ちゃいました」
3ヶ月後に彼と破局。そして6年後……
実は、この彼氏は以前から香澄さんをあまり気遣ってくれず、デリカシーのない言葉も多かったとのこと。今回の件が決定打になったわけではないですが、これまでの彼氏の言動や態度が積もり重なって最終的に「やっぱりムリ」と判断。御柱祭から3か月と経たないうちに別れてしまいます。
そして時が経過し、2022年は6年に一度の御柱祭開催の年ですが…
「本当は今年の御柱祭に行きたかったのですが、今の彼氏が医療関係の仕事をしている方なので人手の多そうな場所は避けたほうがいいってことで断念。御柱祭に罪はまったくないとはいえ、元カレとケンカしたことを思い出しちゃうので次こそはリベンジしたいです。できればそれまでには結婚して家族で来たいですけど(笑)」
確かに、お祭り開催のニュースを見るたびに嫌な記憶が呼び起こされるのはトラウマもの。ぜひ6年後こそは楽しい思い出で上書きできるといいですね。
―シリーズ「春のトホホエピソード」―
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<文・写真/トシタカマサ イラスト/ZZZ> トシタカマサ 一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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