暖かい日が増え、恋人や友達、家族と行楽を楽しむ人多いと思いますが、困るのはお手洗い問題。特にお祭りのようなイベントの場合、既存のトイレだけでは数が足らず、常に大行列なんてことも珍しくないからです。

めったに見られない長野の奇祭、見どころの直前でトイレに行きたくなり…
(画像=『女子SPA!』より引用)

御柱祭の木落し(筆者撮影。本文とは直接関係ありません。以下同じ)

当時の恋人と諏訪大社の御柱祭へ

 都内のソフトウェアメーカーに勤める村野香澄さん(仮名・27歳)は大学時代、学部は違いましたが同じ学校に通う1つ年上の男性と交際。6年前のちょうど今の時期、2泊3日の予定で長野県に旅行に訪れたそうです。

「諏訪大社の御柱祭(おんばしらさい、みはしらさい)を見るためです。彼氏は珍しいお祭りが好きな人で、こっちは一緒に旅行できるならどこでもいいやって。

 ただ、YouTubeでどんなお祭りかチェックしたらすごく迫力があって、それからは私も楽しみにしていました」

 ちなみにこの御柱祭は、平安時代以前から行われていたとされる諏訪大社の最も重要な祭事。お祭りや諏訪神社の公式サイトはじめとして「7年に一度」と表記されますが、慣例として数え年の7年で、満6年の間隔で行われています。

 その一番の見せ場が切り出した木に男たちが乗ったまま斜度27度の急斜面を勢いよく下る「木落し」。

 彼氏がこれが見たかったそうで諏訪湖の畔にある温泉宿に前日泊まり、この日は朝食を済ませてすぐにチェックアウト。祭りが行われる諏訪市郊外に向かったそうです。

「木落しが行われるのは午後でしたが『早い時間に行かないと場所取りができない』って。午前中は切り出した木を長い綱で大勢の人が引っ張って木落しの会場まで運んでいる様子を見物していましたが、さすがに途中で飽きちゃって。山奥だから近くには食事できるお店やカフェもないし、特にやることもないからひたすらスマホを見て時間をつぶしていました(苦笑)」

 なんとか木落し会場の斜面下の見晴らしのいい場所を確保できたそうですが、全国的に知られた奇祭ゆえに現場は大勢の見物客で大混雑。持っていたペットボトルのお茶も途中で飲み干してしまったそうですが近くには自販機すらありません。