監督ティム・フェデラーへのインタビュー
ーーこの作品は、監督が2013年に出版した小説が原作となっていますよね。実写映画化することにどんな思いでしたか?
小説は、少年がブロードウェイを夢見て、家を飛び出してニューヨークを目指す物語で、それを映画として描くことができてとてもうれしかったよ。音楽というのは世界共通言語だからね!劇中歌もディズニーとすばらしいサウンドトラックとして仕上げることができて、その楽曲も映画の中でみんなに聴いてもらえることにワクワクしているよ。
ーーこの作品は監督の実体験を基にしていますよね。ネイトには監督の経験や思いがたくさん込められているのではないでしょうか?
そうだね、とても自叙伝のようになっているよ。ぼくはピッツバーグ出身の映画大好きっ子で、13歳のとき、無名だけど外の世界、ブロードウェイのパフォーマーになることを夢見ていたんだ。でも実際はネイトのようなラッキーさはなくて、リサ・クドローが親戚のおばさんで、ジョシュア・バセットがお兄さんなんてことはなかったけど、友達はいたね。でもそのときの僕とたくさんの部分で共通していて、夢見る少年というところも一緒だね。
ーー今作の撮影で思い出に残っている、お気に入りのシーンはありますか?
夏の金曜日の夜にタイムズスクエアで撮影したんだ。撮影のためにタイムズスクエアを封鎖したんだよ。少年時代の僕にとってタイムズスクエアはまさに夢の場所だった。だからとても感動したよ。ニューヨークは多くの人々にとって、多くの可能性を象徴する街だよね。あなたはどこへでもいける。あなたは何者にもなれる。だからその夜のタイムズスクエアの撮影は本当に興奮したよ。
ーー監督は「ネイトのように特別な才能や金銭的に裕福ではない方々にも見て頂きたい」とおっしゃっていましたが、現代のショービズにおいて、スターになるには金銭面の影響は大きいと思われますか?
金銭面やコネクションに恵まれているわけではない少年の物語を伝えるというのは、とても重要であると思ってる。ネイトもそこまで裕福な家庭ではないし、ニューヨークに行くにも飛行機代は出せないから、友だちと夜行バスで行っているしね。キャスティングのときに、ルービーを見たときも信ぴょう性、リアルなもろさや、よろこびがあって、これは映画を観る人々誰もがとても共感できる部分だろうなと感じたよ。
もっと恵まれた環境にあって、いろいろなものが簡単に手に入る人たちもいる。それでもネイトはとてもラッキーだよね。彼はそこまでお金がなくても、周りの人に信じさせるという熱い思いがあったからね。
ーー世界中にネイトのように夢を実現させようと努力している人々がいますよね。そんな人々へメッセージを送るとしたら、どんなことを伝えたいですか?
周りの人があなたの夢をクレイジーだと思っても、夢を変えなくていいと思う。周りの人を変えればいいんだよ。人生は一度きりだから、自分の心の声を聴いてほしい。
ーー最後に、日本のファンにメッセージをいただけますか?
まず、「ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル」を愛してくれてありがとうございます!そして『ブロードウェイ ミュージカル!』で、ブロードウェイを夢見る少年の姿を見て、みなさんが本当のよろこびと希望を見つけることができたらうれしいです。
ーー「ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル」もとても大好きです。新シーズンを楽しみにしています。
ありがとう!今、新シーズンの撮影をしていて、もうすぐ終わるところなんだよ!楽しみにしてね。
(インタビュー終わり)[取材・文: 山咲こむぎ]