いつもうれしそうにごはんを食べる愛犬が、どうも最近食欲不振?そんな様子を見ると心配になってしまいますよね。
犬がごはんを食べなくなってしまう原因はさまざまあり、注意深くケアした方がよいケースもあれば、少し様子を見ても大丈夫なケースも。考えられる原因からその対処法までを見ていきましょう。
1.愛犬がごはんを食べなくなった…。その原因は?
犬がごはんを食べない原因として、まずは【病気、ストレス、老化】の3つが考えられるでしょう。その他にもフードとの相性や、その時の気分にも影響することがあります。まずは何が引き金になっているのか、思い当たるものがないかを見てみましょう。
病気にかかっている
犬がごはんを食べない原因として最も心配なのが病気です。病気による食欲不振は、飼い主にとって非常にわかりやすい異変のサイン。あわてて動物病院へ駆け込む必要はありませんが、可能性の一つとして決して忘れてはいけないものです。
ストレスを抱えている
犬は引っ越しなどの大きな環境の変化や、飼い主とのコミュニケーション不足などでストレスを感じることがあります。その他、飼い主にとってはささいなことでも、愛犬は大きな影響を受けているかもしれません。何か考えられるものがないか、丁寧に振り返ってみましょう。
老化
年齢を重ねた犬は、筋力や消化機能の低下によってそれまでよりも食事の量が少しずつ減っていきます。体力や体型に合わせてフードを食べやすく置いてあげるなど、こまめなケアが必要です。
その他(フードが適していない・わがまま)
例えば体の小さな子犬にとっては、フードの粒が大きすぎたり、硬すぎて噛めなかったりすることも。また、場合によっては単純に気分が向かない、選り好みをしている、というようにわがままを言っているケースもあります。
2.病気が原因の場合は?
病気が原因でごはんを食べなくなってしまった場合は、元気はあるか、下痢はしていないかなど、食事面以外にも変わった様子がないかを確認することが大切です。また、すでに闘病中の犬もその病状が悪化している可能性があるため、その心配がある場合は主治医の先生に相談するのが良いでしょう。
病気が原因の場合の特徴 ~こんなところもチェック!~
病気が原因?① 水も飲まない
ごはんだけでなく水もまったく飲まなくなってしまった場合は要注意。例えば基礎疾患などの大きな病気が隠れている時や、ヘルニアなどの強い痛みに耐えているなど重篤なケースも考えられます。
病気が原因?② 嘔吐する
ごはんを食べていないうえに嘔吐をする場合、消化器官に異常があると考えられます。例えば胃や小腸、膵臓の炎症や腫瘍などの病気が疑われるでしょう。
他にも肝不全や腎不全など代謝機能を持つ臓器の病気や、誤飲による異物が体内にある可能性もあります。
病気が原因?③ 元気がない
普段と比べて明らかに元気がない場合は病気の可能性が。呼びかけに応じない、部屋の隅でじっとしている、ぐったりしているなどが見られたら、何らかの病気が疑われます。
病気が原因?④ 下痢をする
下痢をする場合は腸に異常がある可能性があります。食べていない状態で下痢をすると腸に大きな負担もかかるため、悪化しないよう早めのケアが大切です。
対処方法
これらの特徴がみられる場合は、できるだけ早くかかりつけの獣医師に診てもらいましょう。ごはんを食べなくなった時期とあわせて、このような症状がはじまった時期や、下痢や嘔吐の回数などを書き留めておき獣医師に共有するとなおよいです。また、決して無理に食べさせてはいけません。さらなる嘔吐や下痢の原因にもなりかねず危険ですし、万一異物が胃の中に入っていた場合など、何も口にしてはいけないケースもあります。つい心配な気持ちから愛犬の好きなおやつなどで気を引いてしまいがちですが、自己判断はせずに動物病院へ連れていきましょう。
3.ストレスが原因の場合は?
犬は急激な環境の変化や、飼い主とのコミュニケーション不足によってストレスを抱え、ごはんを食べなくなってしまうことがあります。何か思い当たることはないか、また、他にも以下のような異変がないかを確認してみましょう。
ストレスが原因の場合の特徴 ~こんなところもチェック!~
ストレスが原因?① 気力が低下している
大きなストレスを抱えていると食欲だけではなく気力も低下し、いつもより元気がなかったり、表情も乏しく寝てばかりいるような状態になることがあります。
ストレスが原因?② 異常行動を起こす
必要以上に威嚇をする、手足を過度に舐める、異物を食べるなどの異常行動は見られませんか?これまででは考えられないような行動は、ストレスを抱えているサインかもしれません。
ストレスが原因?③ 下痢や嘔吐をする
消化器官などの身体的な問題がない場合も、ストレスによって下痢や嘔吐の症状が出ることがあります。
対処方法
まずはストレスの要因となるような出来事がなかったかを振り返りながら、できるだけコミュニケーションを多くとってあげましょう。スキンシップを増やしたり、留守番の時間を短くするなどの工夫をしてみてください。また、食欲がない中、無理にごはんを食べさせるのも余計なストレスになります。
まずはストレスを軽減させながら、食事量が戻るかを見守ってあげましょう。数日間続く場合はストレスが原因でない可能性もありますので、動物病院での診察をおすすめします。