人よりも有利にゲームを進めたい。かっこいいアイテムや服装がほしい。そのため、子どもがスマホで数十万、数百万円の課金をして、高額請求に親が驚く体験をした人は、決して少なくないようです。

子どもがうっかりスマホで高額課金!お金は取り戻せるのか
(画像=『女子SPA!』より引用)

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「子どもにスマホを渡していたら、気が付いたら高額な請求書が届いてびっくりした」と語るのが、小学生の息子を持つ澤田洋子さん(仮名・40代)です。

子どもがゲームにうっかり課金。取り戻す方法はある?

「息子にスマホゲームをさせていたら、いつの間にか5万円も課金していたようで……。本人は課金していることに気が付かなかったようなのですが、親としてはかなり手痛い出費になりました。お年玉で回収しようかなとも思っているのですが、こうしたうっかり課金を取り戻す方法はあるのでしょうか」

こうした場合に、法的に取れる手段はあるのでしょうか? 妻が知っておくべき法律をまとめた『妻六法』の著者であり、森法律事務所の副代表弁護士・森元みのり先生に聞きました。

子どもがうっかりスマホで高額課金!お金は取り戻せるのか
(画像=『女子SPA!』より引用)

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法律的な支払い義務はある?

――子どもが勝手にスマホで高額課金していました。法律的には支払い義務はあるのでしょうか?

民法では、「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められています。これは、保護者名義のスマートフォンを使用してスマホゲームに課金した場合も同様で、返金の交渉ができる可能性があります。

なお、未成年者の契約を取り消すために必要な要件は、以下の通りです。 ・契約時の年齢が20歳未満であること(2022年4月以降は、18歳に引き下げ) ・契約当事者に婚姻の経験がないこと(結婚している場合は取り消しできません) ・法定代理人(親)が同意していないこと ・法定代理人(親)から与えられた小遣いや仕送りの範囲での課金ではないこと ・営業している未成年者が、その営業に関して行った契約ではないこと ・未成年者が、「未成年者ではない」「親から同意をもらっている」など、相手を偽るために、詐欺的な手段を取っていないこと ・成人に達してから商品やサービスを受けたり、代金を支払っていないこと ・未成年者が成人に達してから5年を経過していないこと