『インポスター症候群』は恋愛にも影響する
自分に自信がなく、自己評価が低い『インポスター症候群』。この状態に陥ったままだと、せっかくの恋愛関係にも悪い影響が出てしまいます。
たとえばあなたが誰かに好意を寄せられて、あなたもその男性のことをまんざらでもない場合。普通ならおつきあいに発展したり、デートを重ねていくにつれてお互いの良さを見つけて、心を開いていくものですが、『インポスター症候群』に陥っていると、その男性があなたに好意を寄せてくれていることに対して「私なんて魅力ないのにどうして?」と、その好意を素直に受け入れることができません。
それどころか、相手に申し訳なさを感じてしまい、せっかくの告白を拒んでしまうこともあるでしょう。
『インポスター症候群』の恋愛は好き避けしてしまいがち
「好き避け」とは、文字通り、自分が好意を抱いている相手に対して、「あなたのことなんて好きじゃない」とわざとそっけない態度を取ってしまうことを言いますが、『インポスター症候群』に陥ると自分への自信を極度に失い、「好きだけど、私なんて相手にしてもらえるわけがない」「好きだけど、私には好かれる価値がない」などとネガティブな思いで心の中がぐちゃぐちゃになってしまうのです。
その結果、好き避けして、いつまでも自分の気持ちを素直に伝えられないという思いに苦しむことも少なくないのです。
『インポスター症候群』の恋愛は、付き合っていても疑念が消えない
言い寄って来てくれた男性とおつきあいが始まっても、『インポスター症候群』に陥ったままだと、自分自身への過小評価が止まらないため、おつきあいするたびに自信が揺らいでしまいます。「どうしてこの人は私のことを好きになってくれたんだろう?」「私なんか何の魅力もないのに、どうして?」などと相手への不安や疑念が消えないことも多々あるはずです。そんな状態だと、いざ意中の人と付き合うことができても、自己卑下発言や、自分にダメ出しばかりするネガティブ発言をしてしまい、相手に愛想を尽かされることが少なくありません。
『インポスター症候群』はあえて異性に壁を作りがち
周囲から見ると、魅力もあり素敵な女性なのに『インポスター症候群』に陥っていると
あえて異性から嫌われるような行動や言動をしてみたり、わざとのように恋愛には興味がないことを吹聴して言い寄って来そうな男性を牽制したりしがちです。自分に自信がなく、自己卑下の塊になってしまう『インポスター症候群』は、周囲の人が自分を恋愛対象としてみなさなくなることが、いちばん安心で安全であると考えるようになってしまいます。誰かに告白されたり、恋愛感情を持たれるのが怖くなってしまうのです。それは、女性にとって、とてももったいないことです。まずは自分が『インポスター症候群』に陥っていることを自覚し、そこから抜け出す努力をしてみることが何より大切です。恋愛においても「等身大の自分で十分人に愛される価値がある」こと実感できるようにならない限り、『インポスター症候群』の悪循環は断ち切れません。
せっかく好きになった女性なのに、自己卑下ばかりでネガティブだとがっかりしてしまういます。自分を卑下するのは、あなたに惚れた男性をも貶める行為だからです。実際にはそんなことを思っていないのに、つい言ってしまうこともあるでしょう。自分を好きになってくれる人を傷つけないためにも、『インポスター症候群』から抜け出す方法を探ってみましょう。
女性が『インポスター症候群』から抜け出すためにできること
自分に対する過小評価をやめ、健全な自信を取り戻すために。女性が『インポスター症候群』からうまく抜け出すヒントをご紹介します。
①完璧主義をやめること
『インポスター症候群』は完璧主義の女性に強く現れる傾向があります。仕事も家事も子育ても、すべてそつなくこなさねばというプレッシャーが大きければ大きいほど、『インポスター症候群』と隣り合わせにいることを自覚しておきましょう。
すべてを完璧にこなして、誰からも非難されないようにしようという状態は、不健康で不自然です。助けて欲しいときには助けを呼び、すべて100%やろうなんてことを思わず、60%できているなら十分合格だと自分を褒めることで、徐々に本来の健全なバランスが戻ってきます。
②夢や目標を高く設定しすぎないこと
『インポスター症候群』に陥りやすい人は、もともと実力があるため、最初からせってする目標が高すぎることが多々あります。今まで高い目標設定をクリアしてきた人ですから、その能力は自信を持つべき長所です。しかし、目標設定が天井知らずになってしまうと、目標を迅速に達成していたい気持ちが返って自分の首を絞めてしまいます。もしその目標をクリアできたとしても『インポスター症候群』に陥っていると実績を感じるどころか「単に運が良かっただけ」と自分を過小評価する元凶となってしまいます。まずは、高い目標を設定しすぎず、目標をいくつかのステージに区切って、徐々に達成していくよう計画を立ててみてください。『インポスター症候群』を抜け出すために、この作業はとても大切です。目標を小さなステージに区切れば、自分が着実に自分の努力で前に進んでいるということを、その都度実感できるようになります。
③自分の実績をその都度メモしておくこと
『インポスター症候群』を抜け出すためには、自分のやってきたことをしっかりと覚えておくことです。自分の実績を確かめることができれば、自分にどれだけ価値があるかもわかります。そこから大きな自信も生まれます。まずは何か仕事や大きな目標を成し遂げたときに、そのことをよく覚えておけるようメモをとりましょう。
たとえば、
「○月○日 100人のクライアントへのスピーチを行う 大成功!」
「○月○日 プロデュースした商品がいよいよ販売開始 嬉しい!」
「○月○日 念願の新居に引越し完了 今日から新しい生活スタート!」
「○月○日 プロジェクトが無事終了! よくやった♡」
こんなふうに、どんな小さなことでも良いのです。自分が達成したことをすべて、ノートに書き出していきましょう。自信がなくなったときに、これらの達成項目を読み返すことで、自信を取り戻すことが簡単にできるようになるでしょう。目標を達成するときに、TODOリストを作るなら、それらは捨てずにノートに貼り付けて保存しておくと良いでしょう。自分がいかに仕事や作業を達成してきたかわかるので、これも『インポスター症候群』を抜け出すために大変効果的です。
⑤失敗を必要以上に恐れないこと
『インポスター症候群』に陥っているときは、些細なミスを犯しただけでも自己卑下を繰り返して、自分を責めてしまいがちになります。偶発的で避けられないミスはあるものですし、誰にも責められているわけではないのに、「もう自分は終わりだわ」「みんなにダメ人間だと思われてしまった」などと落ち込んでしまうものです。下手をすると「もう、この仕事は自分には向いていない」と考え、辞めてしまうことだってあるのです。『インポスター症候群』に陥っているときは、失敗は誰でもするし、しない人の方が珍しいということを心に刻む必要があるでしょう。たまたまひとつの失敗をしたことで、自分の価値や人生、知性まで否定するのはばかげています。失敗は前進するための価値ある教訓とらえて、そこから学ぶことを忘れずに。「失敗しちゃったな!でも次は頑張る!」と、自分の感情を言葉にして言い聞かせるのも区切りをつけるには効果的です。
⑥自分自身に優しくなること
『インポスター症候群』に陥っていると、「自信がある」「自信がない」といったことだけにとらわれがちになってしまいます。自分にダメ出しばかりをして、過小評価し、自己卑下して、あなたのプライドを自分で踏んだり蹴ったりの状態になっているはずです。本来のあなたは、自分に素直に行動できて、自己表現できる人であることをよく思い出してみてください。ありのままの自分自身でいられるよう、小さなことであっても、自分を褒めて、「よく頑張ったね」と自分をねぎらうことを忘れずにいてください。
そうしているうちに、やがて本来の自己肯定感が生まれ、『インポスター症候群』から抜け出すことができるようになるはずです。
『インポスター症候群』は7割の人が経験する体験。今のあなたは100点満点であることを忘れないで
何をやっても優秀で自信満々に見える人が、実は「自信がない」と弱音を言って周囲を驚かせることはあるものです。とても信じられないと思う人が多いかと思いますが、キャリアのある人ほど『インポスター症候群』にかかりやすいものです。
自分が『インポスター症候群』を患っていると気づいたら、SNSなどでそれを周囲の人に伝えて見るのも良いでしょう。7割の人が同じ状態に苦しんでいるのです。私もそうなんだという人がいれば、情報を共有しともに前進する勇気を持つこともできるでしょう。
小さなことでも自分を褒めて、よく頑張ったとねぎらうことです。今まで頑張ってきた自分を褒めましょう。それを積み重ねれば自己肯定感がやがて自信につながります。
今のあなたは100点満点。『インポスター症候群』を抜け出して健全な自己評価を取り戻していきましょう。
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