海外からの賓客をおもてなしするための国有の施設、赤坂迎賓館。ベルサイユ宮殿をイメージして建設された日本の最高級の西洋式の建物です。まさに豪華絢爛!国宝を数多く有する大変貴重な施設は一般に公開されており、実際に見学することができます。今回は日本の外交の舞台、赤坂迎賓館をご紹介します。
赤坂迎賓館とは?
赤坂迎賓館は、東京、四ツ谷にある国有の施設です。徳川家の敷地跡に明治時代に東宮御所(皇太子)として建設されました。戦後は、国の所有となり、現在は世界各国からの国王、大統領、首相などの賓客をお迎え、おもてなしするための迎賓施設となっています。
迎賓館は国内に2か所あり、もう一つは京都にあります。双方とも外交にかかせない舞台で、国宝などの貴重な所蔵品を多数保有する施設です。赤坂迎賓館の一般公開は以前は夏季限定でしたが、2016年4月から通年で公開されるようになりました。
赤坂迎賓館、館内見学のハイライト
迎賓館赤坂離宮の敷地は広く、東京ドーム約2.5個分もあります。一般公開は3つのエリアに分かれており、「本館と主庭」、「前庭」、「和風別館」となります。
前庭のみは予約は不要ですが、本館と和風別館を見学する場合は、予約が必要です。当時の建築家・美術作家の最高峰の技術を集結して建築されただけあって、まさに絢爛豪華。外交の華やかな舞台を体感できます。
本館と主庭
本館は、日本唯一のネオ・バロック様式の西洋風宮殿建築です。権威を誇示するために、19世紀後半のヨーロッパで流行した建築様式になります。建築したのは、日本の宮廷建築の第一人者、片山東熊氏です。
外観は洋式ですが、所々に和のあしらいをみることができます。本館正面の中央左右に武士の青銅が鎮座しています。口の形が一つは空いており、一つは閉じています。これは、「阿吽」の形を表していると言われています。
また、青銅の武士像の両サイドには「天球儀と霊鳥」の装飾があります。これは、建設当時、開国からまもなかった日本が世界に羽ばたいていけるように、という願いが込められているようです。
本館の裏側に回ると、主庭があります。大きな噴水と四季折々の花が咲く花壇があります。
こちらの大噴水は、国宝に指定されている大変貴重なものです。本館を背景に噴水を眺めるポジションが見学者に人気の写真スポットとなっています。