三宮の旧居留地といえばオシャレな雰囲気のあるエリア。その中に、異彩な空気感をまとっているのが「三宮神社」です。小さな神社と侮るなかれ。その由緒は古く、境内には面白い見どころもあります。河原兄弟、神戸事件の大砲などにまつわる話も織り交ぜながらご紹介いたします。

神戸一の繁華街「三宮」の名は【三宮神社】から

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

神戸一の繁華街である 三宮(さんのみや)は、神戸観光のアクセス中枢を担うだけではなく、周辺にはたくさんの観光名所もあります。そんな三宮 、なぜこのような地名になったのかというと、古代(飛鳥時代)に建立され今もある【三宮神社】から来ています。

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(画像=tripnote.jp 生田神社、トリップノートより引用)

でも、三宮にある有名な神社といえばダントツで上写真の【生田神社】。なぜ、このエリアが「生田」ではなく「三宮」という地名なのでしょう?!

それは、生田神社はもともと別のところで建立されたからです。現に、当時あったエリア(新神戸駅から南の一帯)には「生田川」「生田町」という名称が遺っています。そして当時、生田神社を守るかのように周辺にあったのが、一から八までの数字がついた8つの神社。【三宮神社】は、その一つです。

【三宮神社】は生田神社の裔社「神戸八社」の一つ

201年という古代に生田神社を建立したのは、 神功皇后。“神の思し召し” で朝鮮半島を服属させた伝説「三韓征伐」でも有名な女性です。生田神社を建立したのも神託があったから。そして、神のご加護を受けるために、神功皇后は生田神社の周囲にある8つの神社 を巡礼したんだそう。一から八は巡礼した順番を意味しています。

この8つの神社を「神戸八社」または「生田裔神八社(いくたえいしんはちしゃ)」と呼びます。では、なぜ八社なのか? それは、アマテラスと弟のスサノヲが交わした誓約で生まれた8人の子供たち(神)を割り振ったから。神戸八社にはそれぞれの神が主祭神となっています。(※七宮神社だけは例外)

「生田裔社」と言われるのもワケがあります。生田神社に祀られているのは「稚日女尊(わかひるめのみこと)」。この神は、アマテラスの幼少の頃の呼び名と伝えられています。「裔(えい)」とは、子孫 のこと。だから「生田裔神八社」とは「アマテラスの子孫たちの8つの神社」という意味です。

【三宮神社】の面白いところ・見どころ

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

冒頭にも紹介した通り、三宮神社 の立地は、旧居留地のど真ん中!ビルが綺麗に立ち並び整備された街中にあります。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

交通量の多い道路の向かいには、 大丸神戸店 もドーン!と見えます。周囲が華やかなので、とても小さなひっそりとした雰囲気の神社は、知らない人はスルーしてしまうかもしれませんが、鳥居をくぐると、やはり空気感が変わります。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

神戸八社巡りの3番目、三宮神社 の主祭神は「湍津姫命(タギツヒメ)」。「たぎつ = 激つ」は、水が激しく流れる様子を表す言葉でもあるとおり、タギツヒメは、海流の女神、海洋神、海の運航を司る神、などとして古来から崇められてきました。三宮神社は8社のうち、一番神戸港に近いですし、この辺りにはぴったりな女神ですね。

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

境内に入ると、すぐ目の前に拝殿があります。左には白梅、右には紅梅が植えられていて、3月に花の咲く頃は風情ある光景に。

元々は、もっと大きな神社で、境内には綺麗な 清水が湧き出る井戸 がありました。かつては、船着場に人が飲める水があることは、とても重要。神戸港に寄る船乗りは、必ず三宮神社へ参拝して、この水を汲み取って航海中の飲料水として重宝していたんだそう。三宮神社の神官は代々世襲で、現在も姓が「清水」氏であるのも、この井戸の湧き水から来ているそうです。

ですが、世界大戦の神戸空襲で焼けた神戸は、終戦後に都市開発が進み、神社の神域は狭められることに。さらに、阪神淡路大震災からの復興計画など、様々な時代の移ろいと共に現在の佇まいになりました。

そんな三宮神社では、タギツヒメが祀られている拝殿はもちろんですが、それ以外にも必見!の見どころが3つあります。

1. ご利益あれ!自分の「干支」の上に立って写真撮影

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(画像=まき子、トリップノートより引用)

鳥居をくぐってから拝殿までの短い参道の途中に、干支と方位が描かれた石板 があります。見たところ、わりと新しいものかと思います。自分の干支の所に立って、自分が入るように写真を撮るとご利益があるとのこと。