3~4月は環境が変わって、カップルが別れやすい季節だと言われます。たとえば離婚件数は例年、3月がトップ(人口動態統計)。そこで、別れの季節にちなんで、「自分史上、最悪の恋愛」にまつわる人気記事を再掲載します。女性たちが振り返る、最悪恋愛の思い出とは…?
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一時期一世を風靡(ふうび)した、身の回りの荷物や物を思い切って捨てて整理整頓する“整理術”ブーム。そして、「物を持たない」生活をする“ミニマリスト”という生き方。そんな世間の流行に、思わぬとばっちりを受けた人もいます。
写真はイメージです(以下同じ)
さっぱりしたこぎれいな部屋、雑誌に出てきそうな生活感のないシンプルな暮らしにも憧れますが、なんでも「やりすぎ」は禁物です。
ブームの影響で整理整頓にハマッた彼女
「彼女に家中のあらゆる物を捨てられ、生活できなくなった」と嘆くのは、都内在住の坂下裕樹さん(仮名・30歳・商社勤務)。
「ちょうど同棲を始めた頃、整理術やミニマリストが流行り出したんです。彼女も女性誌やテレビの影響で、『物を持たない生活がカッコイイ!』とブームに流されて。
元々おおざっぱでズボラな一面もあったので、『まあ、同棲やこのブームをきっかけにキレイ好きになってくれれば良いかな』くらいに思っていたのですが……。
はき違えた流行の取り入れ方、そして、自分ルールの過度な押し付けで、大変な目に合いました」
彼女の異変。必要なものまで捨てはじめ…
異変が起きたのは、同棲をはじめて2カ月経った頃でした。
「まず捨てられたのは、僕のマンガ本や雑誌です。『電子書籍にすればゴミが減るでしょ』と言われ、自分も前々から置き場所に困っていたのでそれは納得しました。
そして次はクッションやソファーカバー、台所や洗面所のマットなどの布モノ。『汚れたら洗わなくちゃいけないし、そもそも必要ない』と。こんな調子で、どんどん目の前のものを“排除”するようになっていったんです」
日ごとに勢いを増す、彼女の「とにかく物を捨てたい欲求」。だんだんと、坂下さんは違和感を感じるようになったといいます。
「本当に整理整頓をしたり、シンプルな生活が好き……というより、ブームに踊らされているというか、『とりあえず物を捨てればいい』と思い込んでいるような気がしたんです。流行に乗っている自分に酔っているような感覚です」
坂下さんが何を言おうと、彼女の捨てたい欲求は止まりません。