キャリアや仕事の価値観を押しつけない

生き方や働き方がこれだけ多様化している今の時代、アルバイト生活はダメ、大企業の正社員になるのがいちばん幸せですよ、ということはありません。所属する企業や年収だけで人生の満足度は測れないので、それぞれが満足する生き方や働き方を選ぶのがいちばんです。でも、それが何なのか分かっていない人がほとんどではないでしょうか。

私がDrop inの活動を通じて子供や若い人たちに伝えたいのは、自分の価値観を把握することの大切さ。理想の働き方を実現するための選択肢をたくさん持てる人を増やす手伝いがしたい。それこそが本当の意味でのキャリア教育だと思うんです。

文部科学省が2020年からキャリア・パスポートの活用方針を定めるなど、子供のキャリア教育への期待と注目度はますます高まっています。

参考:キャリア・パスポートって何だろう?(文部科学省)

子供の頃から将来働くことを意識して学ぶという視点はとても大切です。しかし、学校の先生は勉強を教えるプロであってもキャリア形成のプロじゃないし、教師以外の仕事をした経験を持つ人も少ない。学校内の活動だけではどうしても補えない部分を、Drop inでサポートできないかと考えています。

キャリア教育って、そんなに難解なものじゃなくて、割とシンプルなことだと思うんです。知っているだけで生き方がラクになったり、漠然とした生活への不安が減ったりする知識がある。多くの若者の悩みに向き合ってきた自分だからこそできる支援があると考えています。

Drop inの課題、この先実現したいこと

キャリアアドバイザーが考える子供のキャリア教育、個人で支援活動を続ける理由。
(画像=『転職の地図』より引用)

キャリア教育支援活動のために立ち上げた任意団体・Drop in。社内有志メンバーと一緒に小さな活動をスタートしたばかりですが、近々私の母校で高校2年生向けキャリア教育の授業を行うことが決まっています。今後も学校でキャリアに関する授業を実行したり、働くことを考えるワークショップや就業体験を企画するなど、積極的に活動したいと考えているところです。

今後は都内での活動だけでなく、地方のコミュニティとも連携を強めたいですね。例えば人口減少問題を抱えている地方自治体とキャリア教育で連携し、地元で働く魅力と可能性を探るなど、できることはまだまだあるはずなので。

学校や公的機関に対して我々の側から支援を申し出るのは、なかなか難しい面もあります。ただ、現在はすでにご縁のある学校や地域コミュニティと協力しながら活動し、実績を積んで、活動内容を知っていただくフェーズなのかなと思っています。

キャリア教育の必要性を感じているけれど、具体的に何をすればいいかわらない。協力を依頼できる先がないという声も多いと聞くので、「子供のキャリア教育ならDrop in」と思い出していただけるようなプロジェクトに育てていきたい。会社員としての顔とは別の角度から、次の世代に、そして社会に貢献していきたいですね。

キャリアアドバイザー(CA)とは

「採用したい企業と、就職したい人をつなぐ仕事」

主に人材紹介会社に所属し、求職者のキャリア相談から職務経歴書作成、スケジュール調整や面接対策、条件交渉まで、求職者の転職活動を全面的にサポート。業界や仕事に関する幅広い知識と、パーソナルな提案力、柔軟なコミュニケーション力が求められる仕事。企業の採用を支援するポジションはリクルーティングアドバイザー(RA)と呼ばれるが、CAとRA両方の役割を1人で担う「両面型」を採用している人材紹介会社も存在する。


提供・転職の地図

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