猫を迎える準備

いよいよ、猫を迎えるとなった際には、何を準備すれば良いのでしょう。ここでは準備すべきグッズや生活環境の整え方をご紹介します。飼い主さんも猫も困らないように、しっかりと準備をしておきましょう。

準備すべきグッズ

まずは猫を家に迎える日までに揃っていないと困る必須のグッズと、今後早めに揃えた方がよいおすすめのグッズをご紹介します。

【初日までに準備すべきもの】
・キャットフード
・食器(フード用、飲水用)
・トイレ
・猫砂
・キャットケージ
・ベッド
・爪とぎ
・おもちゃ

【早めに揃えたいもの】
・キャリーバッグ
・グルーミング用品
・キャットタワー
など

お家に慣れてきたら、愛猫の性格や好みに合うグッズを徐々に増やし、快適な環境づくりをしてあげましょう。

危険なものが無いように整理する

人にとっては快適な住まいでも、猫にとっては危険がいっぱいです。例えば身近にあるビニール紐や毛糸などの線状物は、猫が好む物の一つであり、遊んでいるうちに飲み込んでしまうこともあります。このような消化できないものを食べると消化管閉塞や、胃や腸を傷つけたり、場合によっては命にも関わる危険性があります。口にして危ないと思うものは、棚の中にしまうなど、ものを放置しないよう心がけましょう。

また、食品でも食べてはいけないものが多くあります。植物にも口にすると危険なものがありますので、あらかじめ確認しておくようにしましょう。

部屋を傷つけない対策

猫は爪を研ぐ習性があるので、部屋の壁などを引っ掻いて傷つけてしまう可能性があります。爪とぎは猫にとって必要な行動なので、必ず爪とぎを用意し研げるようにしましょう。

猫は、爪のお手入れ以外にストレッチやストレスを感じた時の気分転換などの目的で爪を研ぎます。そのため、生活空間に少なくとも2カ所は爪を研いでも良い場所をつくってあげるといいでしょう。具体的には、床に置いて爪が研げるタイプと立ち上がって背伸びをしながら爪が研げるタイプの両方あると、猫が快適に暮らしやすくておすすめです。

壁の傷対策

壁は傷つくとなかなか修復が難しい場所なので、猫がどこで爪とぎをしたがるのかを日頃からよく観察し、対策しましょう。壁保護シートなどで対策するほか、その場所に爪とぎを設置するのもよいでしょう。

爪とぎには段ボール、麻、木などさまざまな種類があります。猫の好みの材質を選んであげると積極的にそこで爪をとぐようになります。どれを選ぶか迷ったら、どの猫も好みやすい段ボール素材のものから用意するのがおすすめです。

床の傷・汚れ対策

猫は歩くとき、爪を肉球の中にしまいこむのですが、走り回るときは爪を出すので、床が傷ついてしまう可能性があります。床の傷を防ぐには、カーペットを敷くのが一番簡単で効果的な方法です。爪がひっかからないよう、毛先は切りっぱなしで短いタイプがよいでしょう。汚れた場合に備えて、洗いやすいものがおすすめです。

そして、猫は走り回って遊ぶこともあり、つるつる滑るフローリングは足への負担にもなります。床の傷対策以外に猫の健康を守る目的でも床の保護は大切です。

また、健康な猫は頻繁に毛づくろいをします。そして、お腹に溜まった毛玉を吐き出すこともあります。それは習性であり、病的な嘔吐ではありません。頻繁に毛玉を吐かせないためにはブラッシングや食事の工夫が大切になってきます。嘔吐によって床が汚れることもあり、すぐにきれいにする必要があります。タイルカーペットを敷いておくと汚れた部分だけを取り外すことができ、洗ったり、取り換えることで清潔を保つことができます。

いずれにせよ、猫の習性に基づく行動を止めさせようとするのではなく、快適な環境を作ることが大切です。上手に工夫してお互いストレスのない生活環境を整えましょう。

猫の健康とワクチンについて

猫を迎えた際は、ペットショップなどで購入した場合でも、まずは動物病院に行くようにしましょう。合わせて、ワクチンも接種する必要があります。すべての猫に推奨されているコアワクチン(三種ワクチン)は、「猫ウイルス性気管支炎」や「猫汎白血球減少症」「猫カリシウイルス感染症」などの病気が予防できます。

ノンコアワクチンと呼ばれる、生活環境やライフスタイルのよって接種するかどうかを判断するワクチンもあります。定期的に検診を受けることで、病気の早期発見や予防につながり、愛猫の健康を守ることができます。迎えるすでにワクチンを接種している場合もありますので、事前に確認しておくとよいですね。

ワクチン接種や検診を受けるタイミングの目安は以下の通りです。

・生後6週:はじめての健康診断・検便・寄生虫駆除
・2ヶ月:第1回ワクチン接種
・3ヶ月:第2回ワクチン接種(1回目から3~4週間後)

以降、1~3年に1回のワクチン接種に加え、定期的な寄生虫の駆除・予防が必要と言えるでしょう。また、猫を迎える際は不妊・去勢手術についても考える必要があります。手術を受けることで予定のない妊娠を防げたり、乳がんなどの病気の予防、発情期に見られる興奮によるストレスの軽減などが期待できます。手術を受ける場合は、生後6ヶ月~8ヶ月程度が目安です。

まとめ

今回は、猫を迎える主な方法と、それぞれのメリットとデメリット、迎える際に注意すべきポイントや準備するものなどを解説しました。

1つの命を迎えることには大きな責任が伴います。猫を迎えたいと考えている方は、迎え方を慎重に検討し、家族全員でよく話し合いましょう。迎えることが決まったらしっかりと準備を行い、迎えてからも猫が過ごしやすい環境を整えることが重要です。猫ちゃんと一緒に、健康で豊かな生活を楽しんでください。


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